ラグジュアリーなキャンプが楽しめる「バイクとキャンプの 新イベント」が始動!
愛知県にあるオフロードバイクコース「スラムパーク瀬戸」で、キャンプイベントが開催された。豪華なキャンプ空間とオフロードバイクを思いっきり楽しめる新イベントをレポートする。
PHOTO/柴田直行
2021年10月、愛知県瀬戸市にある「スラムパーク瀬戸」で、オフロードバイクとキャンプを組み合わせた新イベントが開催された。イベントの発起人は、元ロードレース世界選手権GP250チャンピオンの原田哲也さんと、 小社社主の白井一成。小社刊のバイク専門誌『ライダースクラブ』『培倶人(バイクジン)』『クラブハーレー』と本誌『ガルヴィ』による共同企画として実施され、約40名のキャンプ好きライダーが参加した。
ガルヴィ読者の皆さんも、「いまもバイク大好き」「昔乗っていた」という方も多いだろうし、「もし体験できる機会があるなら乗ってみたい」と思う方も、相当に多いはず。世の中、バイクの免許を取る人が激増し、教習所の予約が取れず、納車が半年待ちになるような状況だ。そんなことを踏まえての新イベントだ。
実はガルヴィ関係者の半分くらいはバイク雑誌に関わっていたりする。そもそもガルヴィはオフロードバイク雑誌『GARRRR(ガルル)』の姉妹誌『 GARRRV(ガルヴィ)』としてスタートしたのだ。それくらい、隣にある趣味なのだ。(その後、綴りを『GARVY』に変更しています)
プロライダーによるライディングレッスン広大なオフロードコースを満喫!
イベントは、昼間はオフロードコースでのライディング、夜はキャンプ、という流れ。
オフロードコースでは、まったくの初心者から経験者までを対象に、釘村忠さん、鈴木友也さん、平田優さん、粉川樹璃(こがわじゅり)さんといったプロライダーが、座る場所やブレーキのかけ方といった初心者向けの基礎講習から、安全なジャンプの跳び方などの中級者向けまで幅広いレッスンを実施。
2日間のイベントそれぞれ終盤に行われた模擬レースではプロライダーと参加者が同じチームとなって走り、白熱した展開に。オフロードは初めてというライダーだけではなく、昔バイクに乗っていた、今後乗ってみたいと考えている人でも気軽に参加できるようなイベントとなっていた。
イベントの発起人は、世界チャンピオンのロードレースライダー原田哲也さん(写真右)と、小社社主の白井一成。 「バイクを愛する皆さんに、バイクの遊び方を広く提案したい。今、熱中している楽しみ方だけでなく、バイクにはさまざまな世界があることを知って欲しいと考えたひとつの形が、今回のイベント」と、開催の目的を話した。
2018年全日本レディースモトクロスチャンピオンであり、2019 年には女性モトクロスの世界選手権WMXに参戦した粉川樹璃さんは、初心者向けレッスンを担当。ライディングの姿勢やブレーキのかけ方などを丁寧にレクチャー。
全日本エンデューロ選手権で四度の年間チャンピオンに輝くなど、多くの実績を持つ釘村忠選手は、丸太や段差の越え方などより実践的な中級者向けのレッスンを実施。
今年参戦した全日本モトクロス選手権 九州大会では表彰台を獲得した平田優選手。アトラクションのひとつとして開催されたスタンディングスティル競争でも奮闘し、イベントを盛り上げた。
全日本モトクロス選手権でトップライダーとして活躍し、2010 年にはアジアモトクロスでチャンピオンを獲得した鈴木友也選手も参加。レッスン講師を務める傍ら、参加者とともに模擬レースで激走。
ロードレース世界選手権に参戦するなど、数々の実績を残した世界的ロードレーサー・中野真矢さんも参加。オンロードとの違いを確かめながら、軽快な走りを見せていた。
参加者のファッションにも注目。白井一成社主のマシンはYB125SPのスクランブラーカスタム。マシンのイメージに合わせ、ウエアもトロイリーデザインズでコーディネートした。
ファミリーマートと共同開発した新コンセプトウエアが話題のファッションデザイナー、ファセッタズムの落合宏理さんは自らデザインしたウエアで楽しむ。バイクもキャンプも、トータルでデザインすると、楽しさと喜びは何倍にも大きくなる。
プロライダーと参加者が気軽に交流できるとても近い距離感のなか開催された今回のイベント。とくに、5人1組となってビジネスバイクで走るリレーレースでは、プロライダーたちが迫力のバトルを披露。平田優選手と原田哲也さんの空中戦があるなど、参加しても見ていても大興奮の展開となった。
夜は愛車とともに過ごす焚き火とディナーを堪能!
キャンプスペースの中央にはスターシェードを設置しウッドファニチャーをセッティング。周囲には参加者たちの愛車やバイクが並び、ラグジュアリーな空間が完成した。
肉料理を中心とした、豪華なディナーに舌鼓。模擬レースのチームメート同士で自然と交流が生まれて、昼間の走りについてや翌日どんなレッスンを受けたいかなど、バイク談議が盛り上がった。
プライベート空間で夜はシガーを楽しむ
夜になり、参加者が焚き火とともに楽しんだのがシガー(葉巻)。参加者のひとりである日本キューバシガー教育協会で理事を務めた関根真樹さんによるレクチャーが行われた。
「葉巻は口に入った瞬間の煙の甘みと漂う香りを楽しむもので、アウトドアでは味わいが半減してしまいます。ですが、日常から離れた開放感、自然の音をBGMに仲間たちと雑談をしながら酒を酌み交わす。そこで優雅に葉巻を燻らす。もはや本質のテイスティングは必要なく、その時間がおいしく感じさせているのではないでしょうか」と、関根さん。
葉巻は、煙の量も多く匂いも強い。なので、どれだけ好きでも周りへの配慮は必要だ。関根さんは「キャンプで楽しむ場合はしっかり間隔を空けて、とにかく風下で燻らすべきです。また、隣に人がいる場合は火のついた先端を外側ではなく自分のほうに向けます。そういった配慮ができてこそ『紳士の嗜み』と考えます」と話す。
多くの有名ライダーが参加者と近い距離感で楽しみ、 そして参加者同士も大いに盛り上がった今回のイベント。今回はクローズドイベントとして開催されたが、それは、どうやったら読者の皆さんに楽しんでいただけるかを検証するため。ガルヴィのキャンプイベントで実証されているように、イベントでは参加者同士の交流がとても大切。バイクのイベントではそこが課題の一つでもあったため、バイクとキャンプの組み合わせとなった。結果は、予想通り、素晴らしいものとなった。
今後、さまざまな形で広がりをみせていきそうな「バイク&キャンプ」。今後の情報に乞うご期待!