編集部員が忘れられないあの味絶品キャンプ飯リバイバル No.1
今まで数えきれないほどのキャンプ飯を紹介してきたGARVY。そこで今回は、編集部員の記憶に鮮烈に残っているメニューをピックアップ!忘れられないあの味のレシピを、スタッフのコメントとともに紹介しよう!
推薦者はこの4人!
■編集 横山穂波
GARVYの編集歴は9年ほど(2007〜2014年、2019年10月〜現在)。キャンプ料理の仕込みは張り切ってするものの、現地で酒が入ると作る気を失うタイプ。カレー好き。
■編集 井上綾乃
GARVYでの連載担当は2018年から。近年は犬連れキャンプがメインであまり調理に集中できず。キャンプで好きな調理は「吊るし肉を焚き火で炙る」のが楽しみ。
■編集・ライター 大森弘恵
GARVY編集・ライター歴25年ほど。ビジネスキャンプではちゃんとバランスを考えた料理を振る舞うけれど、プライベートでは焼くだけで終了。人生最後の料理はカレーを希望。
■GARVYムック編集長 風間貴允
本誌では数多くの料理企画を担当。完成した料理にはいち早く手をつけて、隙あらばおかわりをねらう食いしん坊キャンパー。最近は自作キャンプ料理にハマり中。
肉と魚 MEAT & FISH
長野修平さんの丸鶏マリネのアースオーブン焼きは、野性味あふれる憧れの味! (風間)
「丸鶏のローストを作るよ」と言いながら、なぜか地面に穴を掘りはじめる長野さん。なんと丸鶏を葉で包み、焚き火スペースに埋めて地中でローストに! 作り方は豪快ですが、手順はシンプル。葛の葉の香りが肉に移り、想像以上に上品な味わいに感動。
長野修平
ネイチャークラフト作家で野外料理人。本誌にて「こもれびクラフト工房」を連載中。
材料
・丸鶏:1㎏
〈マリネ液〉
・オリーブオイル:大さじ6
・塩:20g
・レモン汁:大さじ1
・ローズマリー:生2本
・あら挽きコショウ
・赤唐辛子:2本
作り方
❶マリネ液に一晩漬けた丸鶏は、調理の30分前に冷蔵庫から出して常温にもどしておく。
❷葛の葉と蔓で全体を3重程度に巻き込む。
❸焚き火の炉の中に穴を掘り、石を敷き詰める。その上で2時間ほど焚き火をして炉の温度を上げておく。
❹焼いた炉に丸鶏を入れて、さらに石で覆う。その上でさらに2時間ほど焚き火をする。
❺掘り起こして葉を外して、手で引きちぎるようにしていただく。好みでレモンを搾りながら。
田中ケンさんのオージー・ビーフのファヒータは力がみなぎるTHE・肉料理! (風間)
田中ケンさん率いるアウトドア集団「TEAM Outside」 のまかない秘伝レシピを実食。オージー・ビーフのステーキに、さっぱりとしたサルサソースとチーズの組み合わせが絶妙! 栄養満点で、食べごたえある豪快な一品でした。スキレット1枚でできる手軽さもポイント。
田中ケン
快適生活研究家。キャンプ場プロデュースをはじめ、各メディアで活躍。「DAD&SON」(P.96)を好評連載中。
材料
・ステーキ肉:600g
・パプリカ:2個
・タマネギ:1/2個
・ピザ用チーズ:適量
〈マリネパウダー〉
・塩、コショウ:適量
・クミンパウダー:小さじ1/8
・コリアンダーパウダー:小さじ1/8
・チリパウダー:小さじ1/8
・オレガノパウダー:小さじ1/8
〈サルサソース〉
・タマネギ
・トマト
・ピーマン
・塩
・オリーブオイル
作り方
❶スキレットでパプリカ、タマネギのスライスを炒め、火が通ったら取り出しておく。
❷ステーキ肉を厚めにスライスし、マリネパウダーでマリネしてから、スキレットで焼く。
❸好みの焼き加減になったら野菜を戻し、ピザ用チーズをのせフタをして溶かす。
❹サルサソースの材料をカットし、よく混ぜ合わせておく。
❺チーズが溶けたら肉の上にサルサソースをかけてできあがり。
A-sukeさんのさっぱり風味のアジの梅シソパン粉焼き。アレンジ料理がうれしい! (井上)
アジは通年出回っているため手に入れやすいですが、いつも同じ調理になりがち。だからこのアレンジ料理はうれしかったです。トマトと梅シソ、味付けがミリンなので、さっぱりしていて食べやすく、失敗しにくいのがポイント。自宅でもよく作るレシピです。
A-suke
東京・水道橋のカフェ「BASE CAMP」店主。2021年6月号より新連載「カレーの手引き帖」(P.92)を執筆。
材料
・アジ:1〜2尾
・塩、コショウ:少々
・オリーブオイル:大さじ2
・パン粉:少々
・ミニトマト:5 〜6個
・梅干し:2 〜3個
・みりん:小さじ1程度
・しそ:5枚程度
作り方
❶アジは3枚におろして肋骨と血合い骨を抜いて皮を引く。軽く塩コショウをする。
❷スキレットにオリーブオイルを大さじ1分だけひき、パン粉、アジ、パン粉の順番で置き、残りのオリーブオイルをたらす。アジのまわりに半分にカットしたミニトマトをぐるっと並べる。
❸フタをして中火で5分ほど加熱する。その間に梅干しの種を除いてみりんと混ぜる。
❹フタを開け、トングでアジをひっくり返し梅ダレを塗り、またフタをして5分ほど加熱。フタを開けて刻んだシソをのせて完成。ソースや薬味のしそ、全部混ぜて食べてね!
長野修平さんの焚き火の煙だけで燻すナチュラルベーコンは目からウロコだった! (横山)
燻製というと燻煙材を使うのが一般的ですが、焚き火の煙だけでじっくり時間をかけて燻すのが長野流。端っこをナイフでそいで、ワイルドにつまみ食いしたりして。味はもちろん、このスタイルに憧れて、何度か真似しています。時間はかかりますが至福の時。
材料
・豚バラブロック肉:適量
〈下味用調味料〉
肉1㎏に対する目安量
・塩:35g
・砂糖:10g
・スライスニンニク:2片分
・黒粒コショウ:10粒
・赤唐辛子:4本
・ローリエ:4枚
作り方
❶事前に下味用調味料を混ぜておき、肉にすり込むようにまぶしていく。
❷ビニール袋に①を入れて空気を抜き密閉。20℃以下の常温で4日間置き、下味がつけばOK。時折、外側からもんでなじませる。
❸ビニール袋から取り出した肉の上下2カ所へS字フックを深く差し込み、水平の枝へ吊るす。最初は強火の焚き火で肉の表面を乾燥。肉の脂が垂れてきたら、肉に火が移り丸焦げにならないよう、火や吊り下げ位置を調整。時折上下を入れ替える。❹自然に炙りながら燻すナチュラルスモークで、焚き火ベーコンのできあがり。表面は半日、全体は丸1日くらい燻してからが食べ頃