「一酸化炭素中毒」「やけど」など火災リスクについて。ストーブ上級者に聞いてみた!
猪俣慎吾さん
フォトグラファー。親子で訪れたキャンプ場の中から最高の景色を集めた『絶景CAMP GUIDE』(JTBパブリッシング)をこの秋発表した。各地のイベントにプラネタリウムテントを持ち込む“星空解説”も人気。
流氷を見に冬の北海道へ出向くなど一年中、親子キャンプを楽しむ猪俣さんは薪ストーブのヘビーユーザー。一酸化炭素中毒や火災のリスクは承知のうえ。
「最初から薪ストーブ用の煙突が付いていて、メーカーが使ってもいいとしているテントを使用しています。妻は息子のことが心配だから危険と判断したら連れていくなと言う。だから一酸化炭素チェッカーと消火器を用意するなど安全対策をプレゼンしたうえでストーブを使えば寒くないと説明して納得してもらい、僕もそれを守っています」(猪俣さん)
おかげで今のところ危険な目に遭ったことはないそうだ。
「結露がすごいので体が触れやすい小型テントは対策が必要です。でも濡れても軽いので後片付けが楽だし、この冬はコレがメインかな」(猪俣さん)
もいいとしているテントを使用しています。妻は息子のことが心配だから危険と判断したら連れていくなと言う。だから一酸化炭素チェッカーと消火器を用意するなど安全対策をプレゼンしたうえでストーブを使えば寒くないと説明して納得してもらい、僕もそれを守っています」(猪俣さん)
おかげで今のところ危険な目に遭ったことはないそうだ。
「結露がすごいので体が触れやすい小型テントは対策が必要です。でも濡れても軽いので後片付けが楽だし、この冬はコレがメインかな」(猪俣さん)
【コレ絶対!】親子で行く流氷キャンプは超軽量テントとチタン薪スト
低学年の子とのふたり旅では大人ひとりで設営できるものでないと大変だ。4人用で重量1.6kgの「シマロン」と結露対策のライナー、テンマクデザイン「チタンストーブ」全部あわせても4kg以下。やはり軽さは正義だという。
【コレ絶対!】ゆったり過ごす大型ドームも煙突穴がデフォルト
親子でゆったりくつろぐときは4~6人用の大型ドーム「バランゲルドーム」を建てる。このテントも天井に煙突を付ける空間があり、薪ストーブの使用が可能だ。「風に強く、昨年の流氷キャンプで安心感が違いました」(猪俣さん)
【コレ絶対!】煙突の固定用ロープ
風をうけて煙突が倒れるとあっという間にテントが燃える。燃料に引火すると非常に危険だ。煙突上部に固定用のフックがあるので、ロープをかけてペグでしっかり固定しよう。
【コレ絶対!】一酸化炭素チェッカー
一酸化炭素は無臭で、気分が悪いと思ったときには手遅れになる。新しい電池を入れた計測器を用意し、常に監視。一酸化炭素は比重が空気とほぼ同じなので頭のあたりに吊るしておこう。
【コレ絶対!】消火用の水と小型消火器
万一に備えて車載用の小型消火器と消火用水を用意する。消火用水はうっかりストーブに触れたときにすぐ冷やせるというのもメリット。
【コレ絶対!】大型テントは大きめの消火器
大型のテント、大きめのストーブにはそれに見合ったちょっと大きめの消火器を用意したい。「これは家庭用の消火器。たまたま家にありましたが、大きすぎず、持ち歩けて色もいいでしょ」(猪俣さん)
【コレ絶対!】煙も灰も少ないペレットストーブ
湿気を帯びた薪を使うとテントの中に煙が充満する薪ストーブとは違い、ペレットストーブは燃焼時の煙が少なく安定して燃えるという特徴がある。燃焼効率がよく、不完全燃焼によって排出される一酸化炭素が薪よりも少ないと言われている。「ケトルを載せて湯を沸かしてます。乾燥予防にもなりますよ」(猪俣さん)
ユニフレーム「ペレットストーブ」はペレットを満タンにして約2時間燃焼する。燃焼時間を計算できるのが就寝や撤収時にありがたい。余ったペレットを保管しやすいのも高ポイントだ。
シェルター内で使えるスノーピークグローストーブのオンリーワン設計とは?
スノーピークでは「スノーピークのシェルター内で使える灯油ストーブ」を発売している。現行のオリジナルストーブ開発にあたって気をつけたことは? 「熱が周囲に広がって暖まれるよう設計しています。それに加え、暖房出力は当社の生地を考慮して2.54kWと少し控えめにし、安全性を高めました。ただ、風により立ち消えしやすいのでスカート付きシェルターで使うのが条件です」(スノーピーク広報)
スノーピーク「スノーピークグローストーブ」 (5万4780円)
●上だけじゃなく熱が周囲に広がる!
●風には弱いので屋外使用はやっぱりダメ
「エントリー2ルーム エルフィールド」(8万7780円)ほかスノーピークのシェルターは検証済み! ランドステーション、タープなど風が入るものは安全を確保できないそう。
薪ストーブと灯油ストーブって安全? 危険?
テントの中で灯油ストーブに点火。一酸化炭素と温度を計測したところ、ドアを開けると数値が下がったが1時間で42℃、20ppm(許容濃度は10ppm以下)に上昇し、立ち消え直後も数値アップ。一方ペレットストーブの煙突を取り外して計測するとあっという間に510ppmに達した。ストーブを使うならこまめに換気し、不完全燃焼はダメ、絶対。
灯油ストーブは20ppmに!
※テストに使用したのはスノーピーク製ではありません