スムーズに火をつけるための薪を切る、割る作業のコツ
気をつけたいのがナタと手斧の使い方。刃物を振り回すのではなく、薪に刃を当てて、刃物ごと台に叩きつけるイメージ。こうすれば足元や薪を支える手を傷つけにくい。
当然のことだが、使わない刃物はすぐにシース(ケース)に入れるか、折りたたんで子どもの手が届かない場所に保管しよう。
薪を割るコツ
3種類の太さの薪を用意
刃を当てたまま薪ごと地面に叩きつける
手斧もナタも刃を当てた薪ごと、台に打ちつける。針葉樹の薪であれば5回ほどで割れるだろう。比較的安全な割り方だが、万一のことを考え、足先や手指に刃が当たらないよう足の位置にも気をつけて作業しよう。
慣れないうちは刃の上を木で叩いてもいい
刃が食い込めば、振りかざして一気に台に叩きつけると、ダイレクトに力が伝わりすばやく割れる。ただし、割れた薪が飛びやすいし、振りおろした刃先が足を傷つける危険がある。刃物の扱いが不慣れであれば、堅い木で刃の背を叩くほうが安心。
薪を切るコツ
焚き火台のサイズにあわせて薪を切る
細い薪はへし折る
焚付などはブーツで押さえてへし折るか、段差に焚付を渡して踏み抜けば、ノコギリなどなくても短くなる。切り口がギザギザになるので、着火しやすくなるのもメリット。
ノコギリで切りそろえる
太い薪はノコギリで焚き火台に収まる長さに調整。刃が湾曲していて、少し長めのものだと軽い力で作業できる。高さのある薪を1本置いて枕として、しっかり足で押さえて切ろう。
なるべく枕に近い場所を切る
枕になるべく近いほうが、薪がブレにくく切りやすい。薪を押さえる手はグローブや軍手をはめておくと、棘の不安がなくがっしり持てる。
TEXT/大森弘恵
PHOTO/逢坂 聡
出典/ガルヴィ2021年6月号