スムーズな焚き火のための着火手順 3つのポイント
スムーズな焚き火のためには、着火をより確実にするための手順を知っておくことが大事。3つのポイントをおさえておこう。
よく乾いた小枝や薪を細く割った焚付をたっぷり準備できたら、いよいよ着火。準備した焚付には簡単に火がつくけれども、風を送ったり火ばさみでいじったり、ちょっとしたことで火が消える。小さな炎から、いかに熱量を高めて安定した焚き火にできるかはここが勝負!
①着火剤の上に小枝や木くずを載せておく
ちぎって半分に折った牛乳パック着火剤の上に焚付を載せて小山を作っておく。牛乳パック着火剤に手が届くよう空間を作っておき、マッチの炎を牛乳パック着火剤に近づける。
マッチのすり方
マッチを使う機会が減ったので、今一度すり方をおさらい。マッチの軸を持ってマッチ箱のすり側に同じ角度のままこすりつける。火がついた後、火を上にして持つと消えるので軸を地面と水平にして着火剤に点火しよう。
②着火剤を用意する
マッチの炎はすぐに消える。油脂を含んで、長く燃え続ける着火剤に火をつければ、焚付を確実に熾へと導いてくれる。身近なものでも、着火剤になるものはたくさんあるので、それを探すのも楽しみ。
市販の着火剤
最も手軽で確実。ただし、一度開封すると成分が揮発して効果が弱まるものがあるので、使い切れる小分けタイプが便利。
牛乳パック
身近な着火剤のひとつで、防水のためのコーティングがよく燃える。1本分の牛乳パックがあれば5~6回分の焚き火ができる。
樹皮
杉や白樺の樹皮は、樹脂を豊富に含んでいるので燃えやすく、長時間燃え続ける。薪や倒木からむしり取っておき、余ったら保管。
麻ひも
これも身近な着火剤のひとつ。そのままではなく、指で細かくほぐしておくとメタルマッチのわずかな火種でもよく燃える。
③雨の日に重宝するファイヤースターター
ライターは気温が低いと点火しづらく、マッチは雨に弱い。万一に備え、金属の棒をこすって火花を飛ばすファイヤースターター(メタルマッチともいう)があると安心だ。
木くずを集めておく
小さな火花で火がつくよう、ロッドを軽く削った粉と、樹皮をしごいた微小な木くずを集めて、火花を飛ばす。樹皮の上で行えば、樹皮ごと小さな炎を焚付まで持ち運べる。
ロッドを固定する
金属棒(ロッド)をナイフの背などでこすって火花を飛ばす。棒を持つ手は脇をしめ、手首を固定しておくと火花が一定方向に飛ぶ。
3つのポイントを知れば、着火がよりスムーズに。焚き火が楽しくなる秋の季節に試してみよう。
出典:ガルヴィ2021年6月号
TEXT/大森弘恵