ヴィンテージギア好きキャンパーが愛用する、激レアテント&タープとは?
「みんな、どんなキャンプをしているだろう?」。そんな素朴な疑問にお答えするスペシャル企画。ソロキャンプとファミリーキャンプの両スタイルの達人に同行させてもらい、キャンプの流れやこだわりを紹介しよう。
今回はソロキャンプの2回目。
■1日目 13:00 本日泊まるキャンプ場に到着
西湖自由キャンプ場
山梨県南都留郡富士河口湖町西湖1003-2
TEL:0555-82-2857
定休日:不定休
https://saiko-jiyuu.camp
「昔、このキャンプ場を利用していた頃は、予約の必要がなく、人気のサイトは早い者勝ちだったんです。予約制になってから、オープン前から並ぶことがなくなりました。安心してゆっくりとキャンプ場へ向かえるのは、いいことですね」と大吉さんは話す。
泊まるサイトは、一番奥のFエリア。トイレと炊事場から遠いが、もっとも広く使えるためファミリーキャンプやグループキャンプに最適。「クルマとカヌーもサイトに入れられるのが魅力」
大吉さんは、ヴィンテージギアの大の収集マニア。なんと、ヴィンテージのテントを、自宅に数十張も所有しているほど。今回はそのなかでも、激レアのワンポールテントとタープを持ってきていた。
「とにかく組み立てが簡単。隅をペグダウンして、中にポールを立てるだけ。どんなサイトでもサクッと張れます。たまに遅い時間にチェックインすることがありますが、それでも5分程度で組み立てられるのがいいですね」
テントとタープは数分でセッティング完了。ファニチャーも脚を広げれば、すぐに組み立てられるものばかりなので、あっという間に設営を終えた。「ワンポールテントは楽」。風が強まることもあるので、タープの高さや張り綱の微調整は怠らない。
焚き火台のロダンは、スタンダードとハンゲツセットを組み合わせたもので、広げてパーツを装着していけば簡単に組み立てられる。「ファミリーキャンプの組み立ての1/3の時間で終えました」
■1日目 13:30 サイトが完成!
テントとタープはダナデザインのヴィンテージ品。美しいイエローが目立つ。「友人に格安で譲ってもらいました。状態もよく、ソロキャンプのマストアイテムです」
■1日目 14:00 カヌーに乗って湖畔散策
ちょっと休憩してから、いざ水上散歩へ! 使用しているカヌーは、オールドタウンのパスファインダー。別名キャンパー15と呼ばれるもので、すでに生産が終了している。しかし、今なお人気が高いモデルだ。
シングルパドルでゆっくりと散歩。長年の経験で、風で流されても元の状態にすぐに戻れる。「朝イチだったら、散歩に加えてバス釣りも楽しんでいます」
気持ちのいい風を浴び、コーヒーを飲みながら、ホッとひと息の時間を楽しむ大吉さん。1時間ほどゆっくりと漕いで、サイトに戻ってきた。
ルーフのカヌーは、ひとりでも問題なく持ち運べる。ルーフキャリアの固定パーツとベルトを外し、ゆっくりと後ろにずらす。段々と傾いてきたら頭と腕でカヌーを持ち上げ、ルーフから完全にカヌーが降りたらそのまま湖へ持っていく。「結構な重量があるので、子どもではなく大人が対応したほうがいいです」。
■1日目 17:00 焚き火台でつくるピザが今夜の夕食
ピザをおいしく焼くコツは、上からの熱をしっかり当てること。そのために、焚き火台をじっくりと温めておくことが大事。フライパンも事前に温めることで、上下の熱で早く仕上がる。「薪は炎が安定する広葉樹がおすすめです」
完成したピザはチーズが溶けていい仕上がり!「今回はマルゲリータですが、そのほかに“チーズ4種盛り”もあり、完成後にハチミツを垂らすと最高です。そちらもぜひ!」
夜に向けて焚き火でまったり
夕食が終わったら、薪を足してさらに火力アップ。ロダンは全方面のパネルに風を通す肉抜きが施されており、火吹き棒がなくてもある程度の火力を維持できる。
「スタンドであるアイアンテーブルは2万円とややお高いですが、これがあればロダンの下に断熱シートを敷く必要がないので、一緒に買うのがおすすめ」。炎が安定したら、あとはお酒を片手に、夕日が落ちる姿をまったり観賞。
この続きは次回の記事にて。
PHOTO/中里慎一郎
TEXT/小川迪裕
出典/ガルヴィ2022年8月号