我流の人こそ必見! 安全に火を扱うために気をつけたい5つのポイント
秋は焚き火に適した季節だが、マナーやルール違反キャンパーズが度々見受けられるのもこの時期。今までなんとなく焚き火をしていた人も、焚き火に慣れたベテランも、改めて火の扱い方を見直したい。火に感謝し、安全に利用するポイントを押さえよう。
①周囲を確かめながら、必要最小限の焚火で
焚き火の熱は思いのほか高くまで上昇し、思わぬところまで火の粉が飛んでいく。うっかり飛んでいった火の粉で、枯れ草が発火しかねない。枝が垂れ下がった木の下で焚き火をすると、炎の熱が木に影響を与えることもある。周囲にどんなものがあるかをよく観察しておこう。
また、焚火の炎が大きくなると、水をかけてもそうそう消火できない。むやみに大きな炎をたてるのではなく、必要最小限の焚き火に収めておくことも大切。
それから、背の低い直火感覚の焚き火台が人気だが、当然、地面と火床の距離が近いので熱が伝わりやすく、草地に焦げ跡が残ってしまう。きれいな芝がまだらになるのは悲しいし、ひどい場合、燃えカスを放置したまま帰る人がいる。草地に限らず焚き火シートを使い、焦げ跡、燃えカスなどが残らないようにして帰ろう。
②風をコントロールする風防幕
強風下では焚き火はできないが、木の葉がそよぐ程度なら、幕で風を防いで火が暴れないように調整すればいい。寒い時期は熱を反射して、暖かく過ごせるというメリットもある。
③コットンやレザーのエプロン
アウトドアウエアは、速乾性の高い化繊が多いけれども、これは火の粉で穴があきやすい。厚手コットンの焚き火用ジャケットを羽織るか、暖かい季節はエプロンでウエアをカバーしておこう。
④やけどを防ぐ耐熱グローブ
素手のまま焚き火周りの作業をすると、やけどの危険が高まる。レザーグローブを着用して、やけどを防止。耐熱性の高いものなら、短時間であれば薪を持てるほどで、より安心だ。
⑤大地へのダメージを防ぐ耐火シート
〈A.ステンレス製〉
薪がこぼれやすい小型の焚き火台は、ステンレス製の脚付き焚き火用スタンドに置くと、焦げ跡の不安から解放される。
〈B. ファイバーグラス製〉
薪がこぼれても穴があくことはない耐火シート。とはいえ、耐熱性が低く、草やデッキに焦げ跡がつくものもあるので要注意。
今やマナーのひとつとなった焚き火シート。1枚敷いておくと熱を伝えづらく、万一、薪がこぼれ落ちても地面に影響しづらい。なるべく広めのものを用意したい。
5つのポイントをおさえて、安全に焚き火を楽しもう。
出典/ガルヴィ2021年6月号