モンベルのシュラフを徹底研究! 軽量化を追求したシームレス アルパインバロウバッグ #3
夏の高地から冬の低山キャンプまで一年中使えるモンベル#3スリーピングバッグ。各モデルを徹底研究していこう。今回は「シームレス アルパインバロウバッグ #3」をご紹介!
細かい部分まで突き詰めて軽量化を図ったモデル
シームレス アルパインバロウバッグ #3
■対応身長 ~183cm
■快適温度 5℃
■使用可能温度 0℃
■収納サイズ φ17×34cm
■重量 928g(スタッフバッグ含む)
ストレッチ性能チェック
内側に「スパイラルストレッチシステム」を採用した伸縮率114%の生地は、あぐらをかくと、足元や肩口が少々きつめ。寝ているときによく動く人は、窮屈さを感じるかもしれない。
※モデル身長165cm
生地チェック
柔らかい肌触りながら、高い強度を備えた、30デニールのスーパーマルチ・ポリエステル・タフタにはっ水加工を施した生地を使用。綿が外へ抜けることも少ない素材だ。
ファスナーまわりチェック
勝手に開いてしまうことを防ぎ、生地の嚙み込みを防ぐオートマチックロック・ジッパーを装備。また中綿入りフラップの装備で、冷気の侵入や生地の嚙み込みを防ぐ。
使用中綿はエクセロフト
太さが異なる3種類のポリエステル繊維をブレンドした独自開発の「エクセロフト」が中綿。保水しないので汗や雨に濡れても保温力をキープ。
少し短めのファスナー長を採用
ファスナー長150cmと他モデルより20cm短い。必要最小限の長さにし重量をシームレス バロウバッグ#3より35g軽くしている。
アジャスターで冷気侵入を防ぐ
フードアジャスターを締めることでフードが頭にフィット。これにより冷気の侵入や暖かい内部の空気が逃げることを防止する。
詳細な解説
先に紹介した「シームレス バロウバッグ」に“アルパイン”の文字が入ったこのモデルは、少しでも装備を軽くしたい人向けに作られたシリーズ。そのコンセプトから「シームレス バロウバッグ」と仕様の異なる部分がいくつかある。
ひとつ目は“伸びる生地”の仕様が「スパイラルストレッチシステム」だということ。「スーパースパイラルストレッチシステム」と違い、糸ゴムを使用していないので、その分軽量だ。しかし伸縮率は、114%と若干低くなっている。
ふたつ目はファスナーの違い。ほかのマミー型モデルのファスナー長が170cmなのに対し、このモデルは150cm。ファスナーを短くすることで軽量化を図っている。
もうひとつは、右ファスナーモデルしかないこと。ほかのモデルは左ファスナーモデルもあり、右モデルと左モデルをジョイントできる。しかしこれは左モデルがないうえに、ファスナー長がほかのモデルより短いので、どのモデルともジョイントができない。
「シームレス バロウバッグ」との違いがわかったところで、どちらが自分向きなのか、じっくりと考えてみよう。
【問】モンベル
https://www.montbell.jp
PHOTO/佐藤弘樹
TEXT/牛島義之
THANKS/PICA富士吉田 https://www.pica-resort.jp/yoshida/
出典/ガルヴィ2022年8月号