グッドイヤーのオールシーズンタイヤ VECTOR 4SEASONS CARGOはキャンパーにメリット大!
世界最大手のタイヤメーカーの一つ、グッドイヤー。世界中のカーメーカーでの新車装着実績も豊富。今回、キャンパーの愛車として、またキャンピングカーのベース車として選ばれることが多い、ハイエースやキャラバンなどの商用バン用のオールシーズンタイヤ「VECTOR 4SEASONS CARGO(ベクター フォーシーズンズ カーゴ)」を、ハイエースバン(4WD)に装着して長期インプレッションを行う機会を得たので、高速道路から林道、もちろん街中まで2000kmほど走ってみた。
雪も降りかねないこれからの季節もキャンプを楽しむ人たちにとっては、クルマのタイヤチョイスは悩ましいところ。冬用を別途用意するとしても、保管場所はけっこう大変。預かってくれるところもあるけれど、費用もかかるし…。そんなときは、この、オールシーズンタイヤ 「VECTOR 4SEASONS CARGO」をチョイスするといい。
オールシーズンタイヤはスタッドレスタイヤではないが、「冬タイヤ規制」においても走行可能。夏季のドライ・ウエット路面から、冬季の雪道まで走行することができる。では、その性能は、スタッドレスタイヤと夏タイヤのいいとこどりなのか、それとも中途半端なのか。今回の長距離試乗で、 「VECTOR 4SEASONS CARGO」 の特徴とメリットがはっきりした。
●高速道路・一般道路
筆者はこの「VECTOR 4SEASONS CARGO」を装着するまでは、スタッドレスタイヤを履いていた。 スタッドレスタイヤは、冬季の性能は高いが、ドライ路面ではロードノイズが大きく、タイヤに強い力がかかるとよれるような印象をドライバーに与える。路面に粘り着くような接地感となり、制動距離も、夏タイヤに比べると長くなる。
「VECTOR 4SEASONS CARGO」 に交換してして驚いたのは、まずそのロードノイズの小ささだ。 東京周辺の、50~60km/hで流れる幹線道路はもちろん、よりノイズが発生する高速道路でも、ずいぶんと小さい。夏タイヤほどではないかもしれないが、ノイズはスタッドレスのストレスの一つなので、これがないだけでもずいぶんと快適だ。
そして、高速道路のインターチェンジ付近や山道など大きな横Gがかかる場面での、タイヤのよれも感じない。試しにかなりの急ブレーキをかけてみても、「制動距離が長いな」と感じることもない。路面に粘り着くような感じもない。
こうした印象は、「3Dブレイドサイプシステム テクノロジー」や 「エコ プラス トレッド テクノロジー」、「エコ クッション テクノロジー」 というグッドイヤー独自の技術による。
「3Dブレイドサイプシステム テクノロジー」 は、タイヤに大きな負荷がかかったときのブロックの動きを抑制し、倒れこみを防止する技術。ドライ性能とウェットトラクションを向上し、冬季にはサイプ(細かい溝)のひっかき効果を維持し、優れた冬道走行性能を発揮する。同時にブロックの剛性が高まることで、偏摩耗の抑制にも貢献している。
「エコ プラス トレッド テクノロジー」は、トレッド部の圧力分布を最適化する技術。 フラットな輪郭とし、 接地面積を最大化。偏摩耗を抑制しつつ、氷上や雪上でのパフォーマンスを向上させている。実は筆者のハイエースは、前輪の内側の偏摩耗がひどかったので、この効果に期待している。
「エコ クッション テクノロジー」は、 トレッド部とカーカス部の間に新開発の低発熱ゴムを搭載し、発熱を抑えることで転がり抵抗を低減、燃費性能を向上させる技術。バン用のタイヤは高い経済性を求められるが、それは一般ユーザーにももちろんうれしい技術だ。
●ダート路面(砂利道、土路面)
キャンプ場は、砂利舗装の場合が多く、フリーサイトで乗り入れ可能な場合は草地だったりする。スタッドレスで砂利道を走ると、コンパウンドの柔らかさからか、グリップの不安定さを感じ、とりわけ制動距離が長くなる印象がある。また、細かな砂利がサイプ(雪道などでのグリップをよくするための細かな溝)に挟まって弾かれ、タイヤハウス内で発生する音も多くなる。しかし、「VECTOR 4SEASONS CARGO」は夏タイヤと同じような感覚で、不安定さを感じることなく、砂利道を走れる。
タイヤ本体のサイドウォールには、「M+S」(マッド&スノー)表記がある。マッド路面の走破性も、夏タイヤより優れている。
こういう路面ではスピードを出すこともないのだけれど、それでも安定感が運転者の心理に与える影響は大きい。2車線幅がある砂利道でも、慣れない人にはかなりの心理的負担があるのだ。
●雨天の路面
かなりの大雨の中、高速道路や山間部を数百km走った。スタッドレスタイヤは一般的に雨天には弱いといわれているけれど、対して「VECTOR 4SEASONS CARGO」は、夏タイヤと変わらないフィーリングだ。これは前述の「エコ プラス トレッド テクノロジー」などによるものだろう。
「VECTOR 4SEASONS CARGO」のサイズ展開はこちら。これらのタイヤは、バンをベースとしたワゴン(例えばハイエースワゴン)にももちろん装着できる。太平洋側の平野部に住む人などは、「万が一に備えたい」くらいの使い方の人がほとんどだろう。実際、冬季でも高速道路は冬タイヤ規制にならないことも多い。しかし、冬の天候はどうなるかわからない。もし降雪があったら、夏タイヤではまったく走れなくなる。そうしたことの備えとしても、オールシーズンタイヤはベストチョイスとなるだろう。
この 「VECTOR 4SEASONS」は「CARGO」だけでなく、乗用車用の「Vector 4Seasons Hybrid」「VECTOR 4SEASONS GEN-3」、SUV用の「VECTOR 4SEASONS GEN-3 SUV」もラインナップ。あなたのクルマに装着できるか、さっそく下記からチェックしてほしい。
●グッドイヤー公式サイト https://www.goodyear.co.jp/
●グッドイヤー「VECTOR 4SEASONS CARGO」https://www.goodyear.co.jp/products/tires/vector4seasonscargo/vector4seasonscargo.html