災害時にも役に立つ!アウトドアギアでもしもに備えよう①
何もない場所であってもアウトドアギアがあれば安心だ。それはレジャーばかりでなく、防災を考えたときも同じ。そんなアウトドアギアを使った防災スタイル「SDGs防災キャンプ」を提唱する三沢真実さんに話を聞いてみた。
CAMMOC(キャンモック)共同代表
三沢真実さん
一児の母、 ひとりのクリエイターとして、息子との日々を愛おしみながら好きを仕事に活動中。「SDGs防災キャンプ~キャンプをしながら無理なく無駄なく楽しく防災~」を提唱し、防災キャンプ講座や執筆、オリジナル商品開発などに力を入れる。
以前は三沢さん自身も防災意識は低く、非常時用の持ち出し袋を準備する程度だった。けれど昨今増えている自然災害を目の当たりにして、行動を起こしたという。
「まずは、ライフラインがストップしたことを想定して、道具をそろえるところから始めました。すると、いつも使っているキャンプ道具である程度、命をつなぐ生活ができそうであること。さらに消耗品などはあと何がどれぐらい必要かをスムーズにイメージすることができたんです。その時にキャンプと防災の親和性を感じて、みんなに知ってほしいと思うようになりました」
行動を始めると、徐々に違和感を覚えるようになってきた。それは、「防災」という言葉から導かれるイメージの違和感。防災と聞くと、日常から切り離された過酷な印象が強く、何をしたらいいか分からなかったのだ。
「私がこれまでキャンプをしながら集めたかわいい道具や覚えた知識は、楽しみながらそろえ、自然と身に付いていったものだったからです」。
そこで、「防災ってどうしたらいいか分からない」という人でも、キャンプを楽しみながら防災力が身に付く方法を探し始めるようになったという。
では、そんな三沢さんがおすすめする防災×アウトドアギアを見てみよう。
■明かりを手に入れる
まず備えておきたいのが明かりだという。電池切れの心配がないソーラーや手回し充電のLEDタイプがおすすめ。スマホへの充電機能付きであれば、さらに安心感がある。
生活のなかにソーラー充電を取り入れ、防災の準備を習慣とするのもいい。ランタンに絵を描くなど、子どもが参加できると防災への意識も高まる。
■毎日の生活にキャンプ
キャンプ道具を普段から使っていれば、いざというときも、いつもとそんなに変わらない生活を送ることができる。効果的なのは、調理器具などを共有化すること。
使い慣れていないキャンプ道具を利用しようとしても、水加減や火加減などに違いがあって、おいしい食事を作ることは難しい。
どれも機能性を兼ね備えながら、生活のなかでディスプレイしておきたくなるデザイン性の高さがポイント。
アウトドアで使うのはもちろん、普段の生活でもしっかりと使えるモノをチョイス。そしていざというときは防災にも役立つアイテムばかりだ。
PHOTO/渡辺圭史、中里慎一郎
TEXT/渡辺圭史
協力/CAMMOC
出典/ガルヴィ2022年10月号