【冬キャンプを安全で快適に】ポータブル電源はこう使う!
近頃は「冬こそキャンプのオンシーズン」と語る人も増えている。夏キャンプのつもりで無防備に出かけるとひどい目に遭うが、ちゃんと寒さ対策を講じれば、魅力的なキャンプになるだろう。
今回は冬キャンプでのポータブル電源活用法を紹介。
キャンプに便利なのは正弦波・500Wh程度のポータブル電源
家電をほぼすべてカバーする「正弦波」を選択。容量は大きいほど重く、持ち運びづらくなるので1泊なら500Wh、2~3日なら1000Wh程度を目安にしよう。
ポータブル電源があれば電気毛布を使える
500Whの場合、電気毛布が使えるのは6~10時間。明け方に電気が切れるおそれがあるので最初の冷え解消に使おう。寝袋の内側に電気毛布を入れると中綿が効率よくあたたまる。大容量モデルなら一晩中電気毛布をつけておくことだって可能だ。
ただ、万が一に備えて電気毛布だけに頼らない装備はしておきたい。
電熱ベストで背中の冷えを忘れよう
小型のバッテリーを装着する電熱ベストは、重ね着をしなくてもじんわり背中をあたためる。連泊ではバッテリー切れが不安だが、ポータブル電源でこまめに充電できるので安心だ。ベストのほかにインソールやパンツもある。
もっともポータブル電源があれば絶対大丈夫というわけではない。ポータブル電源は寒さに弱い。冷え切った地面に置きっぱなしにしたり、雪に触れるような場所での使用は避け、できるだけ寒さを感じない場所に設置しよう。
他にもポータブル電源の注意点を挙げておこう。
使わないときは緩衝材入りの箱で保管
ポータブル電源を使わない日中は、たっぷり緩衝材が入った購入時の箱に入れ、冷たい空気をシャットアウトしてテントの中に入れておこう。緩衝材入りの箱を捨ててしまった場合は、使っていないときに限り毛布などに包んで保管しておきたい。
本体とACアダプターを布で覆ってはダメ
ポータブル電源は充電中も給電中も本体があたたかくなる。通風孔をふさぐのは危険なので、ブランケットなどの布でくるんだりするのはダメ。狭い場所に押し込むのもやめて。ポータブル電源の周囲は5cm以上の空間をあけて、必要以上に熱がたまらないようにしておこう。
湿気の多い場所、ストーブや暖炉のそばはダメ
ポータブル電源は、雨はもちろん湿気の多い場所は苦手。テント内の台に載せて保管しよう。冷たい場所に設置すると減りが早いから……とストーブや暖炉のそば、電気毛布やホットカーペットの上など高温になりやすいところに置くのも避けて、安全に暖かくキャンプを楽しもう。
PHOTO/逢坂 聡
TEXT/大森弘恵
出典/ガルヴィ2021年12月号