【焚き火安全ガイド】絶対に避けたい!焚き火トラブル防止策まとめ
- 炎上焚き火の回避術と消火方法
- 火の粉の飛散を防ぐ知識を身につけよう
- 煙を出さない焚き火術
① 炎上焚き火の回避術と消火方法
気分が盛り上がったり、ちょっと寒いなと思ったりしたときに、つい大きな炎で焚き火を楽しんでしまいがちだ。けれど、大きくなりすぎた炎は癒やしどころか、恐怖を与える存在になってしまう。
そして大きな炎は火の粉の飛散させてしまったり、手に負えないほどの炎になってしまう危険性がある。
決して必要以上に大きな炎をおこさず、自分でコントロールできる範囲で焚き火を楽しむようにしたい。
■薪の組み方で炎の大きさは変わる?どの組み方が安全?
炎が大きくなると火の粉が舞いやすくなるので、できるだけ焚き火は大きくしないほうがいい。
そこで「井桁型」「合掌型」「並列型」3タイプの焚き火を比較してみた。
その結果、「井桁型」はすぐに火が立ち上って大きくなった。
「合掌型」は薪に着火するまでに時間がかかったが、つくと大きな炎が上がった。
「並列型」は大きな炎が上がることなく、終始穏やかに燃え続けた。
キャンプでの焚き火は「並列型」が安心だ。
大きな炎にしないためには、薪を無闇に入れないこと。
燃料となる薪が多いほど、炎も大きくなってしまう。
ちなみにコントロールできる炎とは、薪を動かすだけで火力が調節できるくらいが目安と考えておこう。
②火の粉の飛散を防ぐ知識を身につけよう
焚き火を楽しんでいてよく発生するトラブルが「火の粉」によるテントやタープの穴あき。
自分のテントやタープならまだしも、お隣さんのものだったらトラブルはさらに大きくなる。
そんなことにならないよう、焚き火はテントまわりから遠ざけ、火の粉が舞うことのない焚き火を心がけたい。
それでもテントやタープ、ウエアなどに穴をあけてしまった場合は、市販の「リペアシート」で補修しよう。
最近はアイロンでの加熱なしで貼れるものが多いので、その場で修復できる。
熱処理が必要な製品の場合は、穴が広がったり、中綿が出てきたりしないように、養生テープなどを貼って応急処置を行おう。
■キケン!火の粉が舞う焚き火とは?
①薪に水分が多い場合
乾燥が不十分な薪や湿気った薪は、内部で水蒸気が爆発してはぜる。
薪が湿っていたら焚き火で乾かし、乾いている薪は湿らないように薪スタンドを活用しよう。
②風が強い場合
風が強いときは、通常舞い上がらない粒子の大きい火の粉も遠くまで飛んでいってしまい、火災につながりやすい。
風の強い日には焚き火をしないよう心がけたい。
③薪が針葉樹の場合
スギなどの針葉樹の薪は脂が多く、比較的はぜやすい。
針葉樹はできるだけ焚き付けに使い、焚き火には脂が少ないナラなどの広葉樹を使用する。
④薪の量が多い場合
火力が大きくなると上昇気流が強くなるので、火の粉が勢いよく舞い上がり、遠くに飛んでいってしまう。
一度にたくさんの薪をくべず、炎は小さくしよう。
■もし火の粉が抑えられなかったら……
気をつけても火の粉を抑えられない場合は、無闇にあおいだりせず、薪を移動させるなどして間隔を開け、焚き火を小さくしよう。
③煙を出さない焚き火術
煙は直接火災などにはつながらないが、多くの煙を出し、それを吸ってしまうと気分が悪くなったりする。
さらに他人のサイトに煙が向かってしまうと迷惑になってしまう。
またそれが原因で、ご近所トラブルに発展するケースもあるので、できるだけ煙が出ないように焚き火を楽しみたい。
では、煙が出ないようにするためにはどうすればいいのか?
■煙が出る原因とは?
①薪の温度が低い
薪に水分が多いと、熱せられても温度が上がらない。すると可燃ガスに着火しないので、ガスはそのまま煙として立ち上ってしまう。
②酸素が足りていない
発生した可燃ガスに着火しても、酸素が足りないと燃焼を促進できず、不完全燃焼を起こして煙を発生させてしまう
簡単にいえば薪の温度を上げて可燃ガスを発生・着火させ、酸素を供給して可燃ガスを完全燃焼させることだ。
温度が上がりきらなかったり、酸素の供給が足りなかったりすると煙が出てしまうので注意しよう。