正しい淹れ方知ってる?キャンプでドリップコーヒーを最高に美味しく飲みたい方必見!
キャンプでコーヒーを楽しんでいるけれど、なかなかおいしく淹れられない。
そんな人のために、ドリップコーヒーをおいしく淹れるポイントをアウトドアコーヒーの達人・牛島さんに教えてもらおう!
牛島義之
アウトドア雑誌の副編集長職を経て、フリーエディター&ライターとして独立。
アウトドア業界歴30年以上、コーヒー愛好歴20年以上で、コーヒー関連の書籍や記事の執筆も行う無類のコーヒー好き。
■ドリッパーの形状は2種類
ひと口に「コーヒードリッパー」といっても、形状はさまざま。
そして形状が違えば、コーヒーの味も変わってくる。
形状は大きく分けて2種類。底が平らな「台形タイプ」、先が尖った「円錐タイプ」だ。
●台形タイプ
底に湯がたまりやすいのが特徴。
コーヒー粉と湯が触れている時間が長いので、コクのある味わいになる。
また、穴からコーヒーが落ちるスピードが一定なことから、誰が淹れても同じように仕上がるのも特徴だ。
穴の数は1つのものや3つのものがあり、それぞれに湯の落ちるスピードが違うので、味も違ってくる。
●円錐タイプ
湯を少しずつ注げばゆっくりと落ち、多く注げば速く落ちるのが特徴。
自分の好みに合ったコーヒーを淹れられる半面、毎回同じ味にするには技術が必要になる。
台形タイプよりも湯の落ちるスピードが速いので、味はスッキリとした傾向だ。
■量りながらドリップ
ドリップ時は、器具やカップに湯をかけ温めておく(湯煎)。
こうすれば抽出温度が下がらず、できあがったコーヒーも冷めずにすむ。
また、使うコーヒー粉や注ぐ湯の量を正確に量ることで、毎回同じような味に仕上げられる。
■粉は平らにならす
ドリッパーに入れたコーヒー粉は山状になるので、必ず平らにならす。
そのまま湯を注ぐと抽出にムラが出てしまうからだ。
またコーヒー粉をならす際は、ドリッパーを叩かず、軽く揺するように整えよう。
叩くと微粉が下にたまってしまい、雑味が出やすくなってしまう。
■湯の注ぎ方でも味は変わる
注ぎ方は大きく分けると「3投式」「1投式」「一点注湯」の3種類。
●3投式
湯で「の」の字を書くようにして、3回に分けて注ぐ方法。
コーヒー粉と湯が触れている時間が長くなるので、コクや苦みが際立つ味わいになる。
湯の落ちるスピードが遅い台形タイプに向いた注ぎ方だ。
●1投式
「の」の字を書きながら1回で注ぐ方法。
湯の落ちるスピードが速い円錐タイプ向きだ。
湯とコーヒー粉の触れている時間が短いので、スッキリとした味わいに仕上がる。
●一点注湯
「の」の字を書かず、1点にのみ注ぐ方法。
こうすることで1投式よりも抽出時間が少し長くなり、コクのある味わいになる。
こんな特徴を知ってコーヒーを淹れれば、もっと楽しく、自分好みのコーヒーを淹れられるはずだ。
PHOTO/佐藤弘樹
TEXT/牛島義之
出典/ガルヴィ2022年12月号