ユニフレーム開発秘話を完全公開!上級キャンパーと開発者が語る裏事情とは?
長く使い続けることができる丈夫な構造や、キャンパーがつい欲しくなる独創的なアイデアのキャンプギアを開発し続ける「ユニフレーム」。
オトナガレージ ショップバイヤーの大隅宏貴さんもブランドのファンのひとりだ。
代表的なギアを取り上げながら、新越ワークス ユニフレーム事業部・野崎正浩さんに製品づくりの開発を続ける裏側を聞いた。
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ユニフレーム 野崎正浩さん
新越ワークス ユニフレーム事業部担当。商品開発の現場から、雑誌やWEBメディアへの広報窓口まで幅広い業務を請け負う。数々のアウトドアイベントにも出展し、アウトドアショップやユーザーとの繋がりも深い。
オトナガレージ バイヤー 大隅宏貴さん
オトナガレージ ショップバイヤー。オートバイや釣り、グループキャンプなど幅広いスタイルでキャンプを楽しむ。ダッチオーブン料理にハマったことから、対応するギアが多いユニフレーム製品を愛用。
大隅さん(以下、大) 僕はいろいろなユニフレーム製品を長年愛用していて、今日は「ユニフレーム愛」を伝えにきました(笑)。
野崎さん(以下、野) ありがとうございます。
ユニフレームというブランドは、1985年に誕生したのですが、カセットボンベを使ったバーナーやランタンのガス器具の製造から始まっています。
実は、日本で初めてカセットボンベ式のツーバーナーを作ったのはユニフレームなんです。
それからさまざまなカテゴリーの商品を開発して、現在のラインアップになりました。
「ユニフレーム」というブランド名は、『「ユニーク」な「炎(フレイム)」を創造する』という意味があります。
その道具を使ってユーザーの方に楽しんでもらいたいということは、常に大事にしています。
大 ネーミングがユニークなのも、ユニフレーム製品のおもしろさというか、特徴ですよね。
野 やっぱり「いい名前」をつけるというのは大事だと思っていて、そうすることで性能と相乗効果でユーザーにうまく伝わると思っています。
製品の発案者のアイデアにもよるのですが、なかにはユニークな名前の製品もあるので、そこも楽しんでいただければ。
ユニフレーム ファイアグリル
価格:7,500円
●使用サイズ:約430×430×(網高)330mm
●収納サイズ約375×375×70mm
●材質:ステンレス鋼(炉・ロストル)、鉄・クロームメッキ(スタンド・焼網)
●重量:約2.7kg
大 製品としては、まず欠かせないのが「ファイアグリル」ですよね。
日本のキャンプシーンにおける、ロングセラー焚き火台の代表的な存在だと思います。
12〜13年ほど使い続けていますが、いまだに現役でとにかく頑丈です。
野 ありがとうございます。
ファイアグリルに限りませんが、ユニフレームの製品は国内生産で、とくに金属加工を得意とする新潟県・燕三条地域で加工・製造をしていることから、高い品質を保つことができています。
大 収納時は、炉の部分に脚が入って平らになるのもいいですよね。
野 「ファイアグリル」に関しては、炉の部分の四隅はあえて溶接せずに隙間を空けています。
そうすることで適度に熱が放出されて、金属膨張を防ぐ効果があります。
中途半端に四隅を溶接してしまうと、金属が膨張して歪んでしまうんですよ。
同時に溶接加工費がかからないので価格も抑えられる。
手間をかけずに工夫と発想で耐久性を上げた焚き火台です。
たしかにユニフレームを代表する商品ですね。
ユニフレーム ユニセラTG−III
価格:1万3000円
●使用サイズ:約315×250×190(高さ)mm
●収納サイズ:約 315×165×85(高さ)mm
●材質:ステンレス鋼+特殊セラミック(本体)、ステンレス鋼(焼網・ロストル・灰受け)、ゴム(スタンドゴム)
●重量:約3.1kg
大 「ユニセラ TG‐Ⅲ」も長年愛用していて、おすすめしたいギアですね。
コンパクトな卓上BBQグリルで、これがあれば焼き料理が手軽にできます。
内側にセラミックパネルが入っていて外側への輻射熱がほとんどないので、木製テーブル上でも気になりません。
コンパクトなので、オートバイでのキャンプに持っていくこともありますね。
オプションが豊富なので鉄板や鍋もできますけど。これで焼きとりをするのが最高です(笑)。
野 100点ですね(笑)。
大 卓上でちびちびやる感じがいいんですよね。オートバイならあまり気にならない重さですし。
野 「ユニセラ TG‐Ⅲ」は日本の七輪にヒントを得て、キャンプ向きにして折りたたみできるようにした商品です。内側にあるセラミックパネルは遠赤外線を効率よく食材にあてる効果があるので、少ない炭で効率良く食材をおいしく焼き上げることができます。
V字の構造はそのあたりが理由です。やっぱり炭火で焼いた肉や野菜はおいしいですよね。
大 「ユニセラ TG‐Ⅲ」も、発売からずっとロングセラーアイテムですよね。
野 1993年に初代モデルが発売されてから評判です。
これまで2度大きな改良を経て、分解しやすくなり丸洗いができるのも人気の理由ですね。
やはり卓上でお酒を飲みながら、できた料理をそのまま食べられるというのが醍醐味です。
お酒が好きな方にもおすすめですね。
大 熱燗ができるオプションもありますからね。
野 ユニフレームにはキャンプ好きな社員が多いので、実際にフィールドで試して、「こうなるともっといい」というアイデアから、オプションも豊富に生まれています。
出典/ガルヴィ2022年12月号
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