【徹底解説】薪の違い知ってる?焚き火上級者の“こだわり”を伝授!
焚き火で薪の種類を気にする人は多くない。
しかし、薪にはそれぞれの特徴があり、用途も変われば、香り、音、炎の色も異なる。
そういう木ごとの違いを知れば、こだわりたくなってくるはず。
そこで、薪のプロフェッショナルであるiLbf(イルビフ)の堀之内健一郎さんに薪の話を聞いてみた。
【あわせて読みたい】キャンプバイヤー厳選!“焚き火”を満喫できるギア6品
iLbf(イルビフ) 堀之内健一郎さん
火とアウトドアの専門店iLbf (イルビフ)の店主であり、焚き火の楽しさを多くの人に広めてきた人物。
国内では珍しい焚き火の専門店を2016年にオープンすると、こだわりのセレクトでマニアからも支持される存在となった。
薪にこだわる人が増えてきた
火の専門店「イルビフ」には平日でも、たくさんのお客さんがやってくる。
「以前と比べ、若い人など、幅広いお客さんが来るようになりました」と店主の堀之内さん。
キャンプスタイルの変化も実感しているそうだ。
「最近では、薪の種類を選んで買われる人が増えました。
最初から銘柄を指定する人もいます」とも。
以前は、銘柄を選んで薪を購入する人は少数派だったが、状況は変わりつつある。
薪を選ぶ際の一般的な見分け方は針葉樹と広葉樹の違い。
キャンプ場で売られている薪の多くが針葉樹だ。
火付きがよく、火力も強いが、火持ちは悪いという欠点もある。
そのあたりがわかってくると、物足りなさを感じてきて、焚き火を極めたくなる……という流れだ。
薪の違いを知って焚き火マスターに
薪は木それぞれに特徴があり、用途によって最適な木も変わってくる。
例えば、「樫」の場合は火付きは悪いものの、火持ちがいいので、ある程度燃えている焚き火に入れたり、薪ストーブにくべるには最適だ。
「楢」の場合は火付きも火持ちもよく、匂いも少ないので、料理を作るのに適している。ピザ窯などでも多く使われているのがこれ。
そんなふうに薪にはそれぞれの特徴がある。
同じ調理に使う場合でも、炒め物では瞬間的に火力が強くなるタイプ、煮込み料理では火持ちのいいタイプといったように使い分けることで、薪の能力を最大限に発揮できる。
また、香り、音、色などの違いもあって、癒やし効果を求めている人には大切なポイントとなる。
このように、薪の違いに気づくと、薪選びは楽しくなってくる。
そろそろ、薪にこだわりたくなったのでは!?
イルビフおすすめの焚き火セット
薪にこだわる以上はギアにもこだわりたい。
堀之内さんがふだん愛用している焚き火ギアを紹介してもらった。
①キンドリングクラッカー
上から太い薪を入れて、ハンマーで叩くと、簡単に薪割りができる。
②ファイヤーサイドのファイヤーバード
火ばさみ、火掻き棒など4種類の使い方ができる万能アイテム。
尖った先を使って、燃えた薪を崩すこともできる。
③グレンスフォシュ・ブルークのアウトドアアックス
切れ味がいいので、薪の形状を整えたり、枝を払うときなどに便利。
④バイソンのバイソンストライカー800
ヘッド部分に十分な重みがあって、薪をしっかりと押し出してくれる。
薪割りで使う土台の木の幹も重要。地面が土だと、力がしっかりと伝わらない。ひとつで十分なので、揃えておきたい。
焚き火の悩みに応えてくれる専門店
焚き火に興味があるけれど、やったことがない。
焚き火してみたけど、うまくいかなかった。
こんな悩みを持っている人はイルビフに行ってみよう。
堀之内さんがアドバイスしてくれるぞ。
火に関連するギアがズラリと並ぶ店内。
本格的な薪ストーブからソロ向けの焚き火台などが豊富に揃っている。
こだわりのアウトドアグッズも目を引く。
ショップの隣にはオープンカフェを併設。
iLbf(イルビフ)
埼玉県三郷市彦成4-4-17 みさと団地南商店街104
※営業時間・定休日などは公式サイトにて要確認。
https://ilbf.jimdo.com/
PHOTO/中里慎一郎
TEXT/渡辺圭史
出典/ガルヴィ2020年12月号
【あわせて読みたい】