どれを選べば正解?焚き火ガチ勢が選ぶ優秀すぎる薪のこだわりを伝授!
キャンプといえば焚き火。しかし、なんとなく見よう見真似でやっていないだろうか。
安全の面からもきちんとした知識を身に付けておきたいし、本格的なテクニックを身に付ければ、焚き火もいちだんと楽しくなる。
そこで薪のプロフェッショナルであるiLbf(イルビフ)の堀之内健一郎さんに薪のテクニックについて教えてもらった。
iLbf(イルビフ) 堀之内健一郎さん
火とアウトドアの専門店iLbf (イルビフ)の店主であり、焚き火の楽しさを多くの人に広めてきた人物。
国内では珍しい焚き火の専門店を2016年にオープンすると、こだわりのセレクトでマニアからも支持される存在となった。
https://ilbf.jimdo.com/
焚き火は大量の空気を消費する!
焚き火をするときには、まず安全をしっかりと確保してから行おう。
焚き火は大量の酸素を消費するので、オープンエアで行うのが基本。
クローズドな場所だと、片面が開いていても、吸排気をしっかりと行うのは難しい。
煙が発生するので、排気は気にするが、吸気は忘れてしまうことが多い。
新鮮な空気が大量に入ってくるかどうかも、しっかりと確認しておこう。
薪の形で調整する
薪は事前に、自分の利用する環境に合わせて、サイズを調整しておく。
長さを統一して、太さにバリエーションを持たせておくと便利だ。
薪の形によっても燃え方が変化する。薪をくべるときの向きも重要だ。
写真のAを下にすると燃えやすく、Bを下にすると燃えにくくなる。
火力を高めるとき、火を落ち着かせるときなどに、その性質を理解しておけば炎を調整しやすい。
薪の大きさで炎を調整できる。
細く、小さな薪は焚き火のスタート時に利用したり、調理中に少し火力を追加したいときなどに利用できる。
木の特徴によって、薪を使い分けることができるが、薪自体の形状によっても、炎の上がり方や火持ちなどを変化させることが可能だ。
サイズや形を見て、炎を調整してみよう。
薪を組み合わせて炎を上げる
焚き火をするとき、単一の種類でなくてもいい。
火付きがよく、燃焼温度が高い木と、火付きが悪いが、火持ちのいい木を組み合わせる方法もある。
イルビフでも焚き付けには火付きのよい杉を使って、大きな木に炎を移している。
火の調整にはイルビフで販売している木のスライスがあると便利。
火力が弱ったときにこれを投入すれば、すぐに炎を強めることができる。
簡単な火種を準備しておく
火種はいろいろとあるが、このファイヤーサイドのファイヤースターターが便利。
袋のまま着火でき、燃焼時間も長いので、薪へ確実に着火できる。
スウェーデントーチも楽しい
焚き火のちょっと違ったアプローチとして、スウェーデントーチというものがある。
丸太の上部に十字の切り込みを入れて、中心に火を入れる、大きな木のろうそくのようなもの。
いろいろなタイプがあるので、手軽に火を体験してみるのもいいだろう。
PHOTO/中里慎一郎
TEXT/渡辺圭史
出典/ガルヴィ2020年12月号