ロングトレイルで必要なギアや準備とは?みちのく潮風トレイルで解説
近年、人気を集めているロングトレイルだが、思わぬトラブルを避けるためにも、しっかりと基礎知識を得た上で楽しみたい。
今回は「みちのく潮風トレイル」の風景とともに、ロングトレイルの準備をおさらいしておこう。
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みちのく潮風トレイルとは?
東日本大震災復興のメインプロジェクトとして被災地にできたトレイル。
北の起点・八戸市蕪島(かぶしま)から、福島県相馬市松川浦環境公園のある南の起点まで、太平洋沿岸4県・28市町村を結ぶ。
約1000㎞もの長さがある。
自然の素晴らしさを知るトレイル
よく「トレイル」と聞くとトレイルランと勘違いする人も少なくない。
登山とどう違うのかと聞かれることも非常に多いが、登山は山頂に達することを目的として山を登る。
対してトレイルとは、“頂上を目指すことを目的としない歩き旅”と表現するとわかりやすいかもしれない。
また、基本的に歩いた道を戻ることはない。だからスタートとゴールがある。
トレイルは、社会生活から離れ、自然のなかに身を置くことで自然のすばらしさを知り、守ろうとする自然保護に向いたものといえる。
トレイルの準備ですること
①自分が歩きたいと思うトレイルを探す。
②トレイルがオープンしている期間を確認。
③予算・期間から、スルーハイク(一気に歩き通す)か、セクションハイク(一定の期間だけ歩く方法)を決める。
④自分が歩きたいトレイルのHPがあるかを確認。
⑤トレイルの地図やガイドブックがあるか確認。
⑥トレイルを歩くうえで、 許可書が必要なエリアがあるか確認。
⑦歩きたいトレイルを踏破した人が、 情報を出していないか調べる。
⑧歩くのにベストな季節を確認。
⑨ガイドブックや地図で、町、水場などを考慮して、歩く計画を立てる。
⑩食料計画を立てる。
⑪トレイルエリアに生息している危険な動植物を確認し、対処方法を調べる。
⑫トレイルの起点までの交通手段を調べる
⑬季節、気候、トレイルの状況を考えて道具を準備する。
⑭出発まで体調を整える。
歩きたい道のりを知る
ロングトレイルに関しては、いくら経験があっても必ずしも踏破できるとはかぎらない。
それは気象条件が毎年変わるからだ。
気候で難易度が変わるトレイルを安全に踏破するには、しっかりとした準備が必要になる。
まずは自分が歩きたいトレイルがどんな道のりなのか知ることが必要。
それによって、持っていくものも大きく変わる。
例えばマット。さまざまなグラウンドコンディションで使用するなら、パンクする可能性が低いウレタンマットを選びたい。
またバーナーも、国内を歩くなら入手しやすいCB缶が使いやすいし、標高が高いエリアに行くことが多い場合は、OD缶のほうが安定感があり使いやすい。
どこを歩くか?で大きく準備が変わるのがトレイルなのだ。
みちのく潮風トレイルで使用したギア
ローバーのレネゲード。トレイルを歩くには最適でオールラウンドに使える。
山、砂地、町の舗装路、林道など、幅広い種類の道を歩くみちのく潮風トレイルには最適。
みちのく潮風トレイルのように、比較的標高の低いエリアを歩くならSOTO・フュージョンがいい。
入手しやすいCB 缶なので、もしもの時もすぐに手に入る。
シュラフは暖かく軽量コンパクトなニーモ・ケヤン2がベター。
地域の支えで成り立つトレイル
みちのく潮風トレイルでは、ルート上にある深山で登山道整備をしてくれている地元の人たちがいる。
そういう人たちの存在に思いをはせれば、おのずと自然を保護し、ルールやマナーを守ろうという気持ちになるはず。
保全活動がされていることに感謝しながらトレイルをしたい。
TEXT&PHOTO/斉藤正史(MASA)
撮影協力/新富士バーナー、イワタニプリムス
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