小道具研究家の“愛用ナイフ”とは?「7インチの…」と解説
アウトドアライフですぐに持ち出せるギア各種の常備セットをEDC(EveryDayCarry)と呼ぶ。
今回フューチャーするEDCは、ナイフ。山歩きから調理、薪割りまで、ナイフが活躍するシーンは数知れない。
案内人は低山小道具研究家のモリカツこと森勝さんだ。
森勝(もりまさる)
低山小道具研究家。愛称はモリカツ。
子供の頃は秘密基地造りと探検、文具や小道具に夢中だった。世界初や秘密という言葉に弱い。
ナイフは手の大きさで選び、指先のように使う
最近はあまり聞かなくなったが、ひと昔前までは「ナイフは手のサイズにあわせて選べ」とアドバイスされたものだ。
ブレード長と人差し指の長さを合わせることで、まさに自分の体の一部の感覚でナイフを扱うことができる。
そして、意識すべきポイントはナイフの用途。
一般的なのは食材も木もそこそこ加工できる汎用性の高い「ナイフ」で、ほかに調理などに向いた刃の薄いナイフと、木材の加工に向くナイフがある。
用途で選ぶ!
切りたい物をどのナイフで切ればいいか。そのときのひとつの目安が、ナイフの重さだ。
大きくて重たい薪でも、肉厚で重量感のあるウッドクラフトナイフ(WC)なら切れそうだと判断できるし、逆に食材なら軽くて薄いフードプロセッシングのほうがいかにも向いていそうだと直感で判断できる。
その中間的存在のナイフが、もっとも多用途に対応できる刃物となる。
サイズで選ぶ!
ここにならべた3本のナイフの違いは、サイズだ。
全長サイズの違いで6.5 〜8.5 インチのナイフが主流だ。
大概の人はこのどこかにフィットするので、自分の手の大きさや扱いやすさでベストな1 本を選ぼう。
上の写真は6.5 インチのナイフで、ブレードはほぼ指の長さと等しく、グリップが手首まで達する長さ。
グリップを握るスタイルなどで好みを選ぶといい。
デザインで選ぶ!
ナイフの種類やサイズが決まってきたら、あとは好みのデザインのナイフを選ぶだけ。
欧米では著名なデザイナーが手がけたナイフが数多くリリースされているので、自分のお気に入りを見つけてほしい。
メンテナンスも大事!
切れ味が落ちたり刃こぼれしたりするのは、ナイフの宿命。
そんなときにはナイフシャープナーで刃を研ごう。
スパイダルコのトライアングルシャープメーカーは携帯もしやすく、初心者にも使いやすい。
モリカツさんのキャンプナイフ
普段のキャンプでは、メタルマッチと燃焼促進剤を鞘に固定した状態で、7インチのナイフを常備している。
ナイフは単に物を切る道具ではなく、火起こしの道具の一部として使ったり、バールの代わりに用いることもある。
WCやフードプロセッシングの用途も、ほぼこのナイフ1 本で賄っている。
出典/ガルヴィ2018年12月号