キャンプ上級者はやっている!?雨キャンプを少しでも快適にする設営&撤収テクニック
雨の日のキャンプはちょっと憂鬱。ちょっと目を離すとタープに雨がたまるし、風を通そうとドアを開けたいが、風向きによってはテント内が濡れてしまう。
そこで少しでも快適にする設営と撤収のテクニックを紹介しよう。
もちろん、今回ご紹介するのははあくまで少量の雨が降っている場合の話。
大雨が降っていたり、ゲリラ豪雨の可能性や台風が近付いているなど、身の危険が少しでもある場合はキャンプ自体を中止しよう。
設営編
ペグを1本追加すれば張り綱が抜けにくい
雨は張り綱を伝ってペグ周辺に落ちていく。
ぬかるんだ地面はペグが抜けやすくなるので、1本の張り綱にペグは2本使用して雨がたまる量を軽減しよう。
張り綱を追加して雨を地面に誘導
タープやキャノピーは雨がたまりやすい。
ポールの長さを変えるだけでも対応できるが、それでも対応できない場合は張り綱を追加してタープに谷を作り、雨を排出しやすい形にしよう。
グロメットがない場所は、生地でやわらかなモノを包み、それに張り綱を巻き付けて結べばグロメットがなくても張り綱を取り付けられる。
追加ポールでルーフの傾斜を大きく!
雨がたまる部分は、サブポールで高く突き上げることでも雨の排出がスムーズになる。
雨がたまってからサブポールを突き上げるときは、ドバッと雨が落ちるのでタープの内側に立って作業したい。
そのままでは生地がいたむので、“ブタ鼻”と言われるポールキャップを使用。なければタオルや手ぬぐいをたたんで当てるなどしておこう。
風向きに応じてルーフの角度を変える
蒸し暑い日はキャノピーを開けて、熱気を排出。
必ずしも風向きは一定ではないので、キャノピー側が風下となったら高めに、風上に変わったら低く下げるといった具合にこまめに修正。
雨が降り込みやすい場所に道具を置かないこともポイントだ。
定期的に撥水スプレーし、シームシールを確認
購入したばかりのテントやタープは雨水が玉となってコロコロ滑り落ちていくが、使っていくうちに効果は落ちてくる。
季節の変わり目、シーズン終わりなど定期的に撥水スプレーをかける習慣をつけておこう。
クルマとタープを接続!
クルマで出かける予定がないなら、クルマとタープをシームレスに行き来できるようにしておくと便利。
写真のようにする場合、ルームランプの消し忘れには十分注意しよう。
この機会にゆるみにくい自在金具に変更
表面がツルツルしている張り綱は、張り綱がゆるみやすい。
3つ穴の自在金具などしっかり固定できるものに変えてみては?
また、優秀な張り綱と自在金具でも相性が悪い場合があるのでいろいろな組み合わせを試してみよう。
テントやタープの大きさによるが、タープ用に張り綱2本・ペグ8本、テント用にはペグ6本・前後キャノピー用に張り綱2本ほどを雨が降りそう・風が吹きそうな日には用意しておきたい。
追加ポールは邪魔にならないよう折りたたむ
内側にコードが通っているタイプのサブポールを短くして使う場合は、折った部分をロープでまとめておきたい。
そのままにしておくと、ポールを踏んで転んでしまう。捻挫などケガのもとになりかねないので忘れず処理を。
撤収編
最初にテーブル以外の小物を片付ける
キッチンや寝室で使った、濡れていない道具を先に片付ける。
ウエスを用意し、その場で汚れや濡れを拭ってからクルマのラゲッジに収納。
全体にしっとりしているので、帰宅後にもう一度広げて乾燥させよう。テーブルはペグや張り綱などの小物を置くのに使うので最後に撤収。
吊り下げ式インナーをたたんで車内へ
吊り下げ式インナーはフライシートの中で濡れずにたたむことができる。
インナーテントはフライシートよりも濡れは少ないので、インナーのみ先にたたんで収納袋へ入れ、クルマに入れる。
フライシートとテーブルを防水シートに包んで、濡れに強いバッグへ
テントのフライシートとタープは全体に濡れているのでサッとたたんでグランドシートなど防水シートに包む。
残して置いたテーブルとともに濡れに強いバッグや袋に入れれば、広がることはないし、ほかの荷物を汚さずにすむ。
PHOTO/中里慎一郎
TEXT/大森弘恵
出典/ガルヴィ2019年6月号