「知らない人多すぎる」あなたは説明できる?意外と知らないテントの豆知識
テントについて「今さら尋ねることができない小さな疑問」は思いのほかたくさんあるはず。
そこで、知りたい用語をこっそり紹介しよう。
今回はテントの素材について。
耐水圧
テントの耐水圧とは「1㎝四方にどのくらいの水圧をかけても水漏れをおこさないか」を示した数字で、耐水圧1000㎜とは、布1×1㎝の範囲内に1000㎜の水柱があっても漏れないという意味。
雨傘の耐水圧は500㎜程度で、500㎜=小雨、1500㎜以上=大雨に対応する。
縫い目や構造によってムラがあるが、キャンプなら、フライシートは1500㎜以上、フロアは2000㎜以上ほしいところ。
よりタフなものを目指すならフライシート3000㎜、フロア1万㎜を選んで。
収納&メンテナンスの知恵
1年に一度は撥水スプレーをかけよう。また、折り目が同じにならないよう畳むときに配慮。
フレーム素材
キャンプ用テントで主流なのはアルミ合金。
強度と柔軟性を備えており、ドームテントに多く採用されている。素材にこだわるメーカーはアルミ合金の番号を記載。
7000番台はアルミ合金でもっとも高い強度を誇っている(超々ジュラルミンなど)。
タフだが重いスチールは、柔軟性なし。その特性をいかしてロッジテントやキャノピー用ポールに採用。
また、グラスファイバー(FRP)は軽量で弾力性も高く、安価。
ただし、割れやすいので接続部分に金属の節を用いることが多く、ここがスリーブ内で引っかかりやすい。
収納&メンテナンスの知恵
接続部分に泥などが詰まらないように掃除し、潤滑油を塗布。内部までよく乾燥させよう。
生地素材
テントに使われる生地は、ポリエステルを中心に、軽量なナイロン、重いけれど通気性のいいコットン、コットンとポリエステルの混紡(T/C)、安価なPEなどが用いられている。
「オックス」と「タフタ」はどちらも平織りだが、オックスのほうが耐久性が高く、フロア向きとなっている。
また、「PU(ポリウレタン)」、「SIL(シリコン)」は織り上げた生地の防水コーティング方法で、生地裏にコーティングするPUが一般的だ。
繊維にシリコンをしみこませたSILは防水性が高く、耐久性抜群だが高価。
収納&メンテナンスの知恵
摩擦や熱、水分で生地は劣化するので、地面を引きずってはダメ。よく乾かして涼しい場所で保管。
出典/ガルヴィ2017年7月号