アウトドア上級者はギアをこう選ぶ!収納面だけでない大事な選び方とは…?
自然の中で至福の時間を演出するカップは、携帯性のほかに機能性やビジュアルなど、選択に迷いがち。
そこで低山小道具研究家のモリカツこと森勝さんにカップ選びのコツを教えてもらった!
森勝(もりまさる)さん
低山小道具研究家。愛称はモリカツ。
子供の頃は秘密基地造りと探検、文具や小道具に夢中だった。世界初や秘密という言葉に弱い。
機能性+デザインで選びたい
わたしがカップを選ぶときの基準は、携帯性、使いやすさ、見た目の3つだ。
携帯性というのは、もっともわかりやすい。
具体的には、スタッキング(重ねた状態)で収納できるかどうか。
単にカップを重ねて収納するというだけでなく、カップのなかに別の道具を収納することで、容積を減らすことができるかもひとつの基準となる。
使いやすさは、アウトドアに限らず重要なポイントだろう。
わたしがアウトドアで持ち歩くカップのうちのいくつかは、自宅での普段使いにも重宝している。
飲みやすさや保温性、再加熱の容易さなど、いくつもの評価すべきポイントがあるので、使う人それぞれの優先順位で選べばいい。
そして最後は、見た目。特別な機能性を求めないキャンプで重要な要素だ。
仮に同じコーヒーを飲むとしても、味気ない紙コップで飲むよりも、お気に入りのデザインのカップで飲むほうが、味わいはぐんとよくなるはず。
楽しい時間を演出してくれるだろう。
コンパクトに収納できるタイプが◎
写真のフォールドアカップは折りたたんでコンパクトに収納できるのが最大の魅力。
もともとはwildoというスウェーデンのメーカーが開発した商品なのだが、アウトドアファンから絶大な支持を受けている。
GSIのカップは樹脂製のカップを2つ重ねることで、保温力を上げている。
また軽量で持ち運びやすい。カップを分ければ2種類の飲み物を飲むことも可能だ。
誰かと楽しむキャンプならスタッキングできるカップを
複数のカップを持ち運びたい場合、重ねた状態で収納できるかどうかは非常に大きな意味を持ってくる。
ひとりでトレッキングするのなら必要ないが、誰かと山歩きをして山中でコーヒーを淹れたとき、相手が「カップを持ってこなかった……」という笑い話のような状況もよくあるのだ。
そういうときに気軽に貸し出せるよう予備のつもりで用意しておくといい。
また、大型のマグカップにコーヒーフィルターなどを収納しておくこともできる。
わたしはカップにぴったりと収納できるアイテムをチョイスしてカスタマイズを進めている。
自分のセンスで選ぶことも大切!
キャンプの場合、持ち歩く際の重量や携帯性を意識する必要があまりないので、こだわりの逸品を選ぼう。
なかでも琺瑯製が使いやすく、アウトドア用品メーカー各社から、さまざまなデザインのものが発売されているので、自分の好みに合わせたカップをチョイスすればいい。
大柄な欧米人の体格に合わせた形状が主流だが、日本人の場合はやや細身で持ちやすいタイプがおすすめだ。
アルコール類を楽しむために、お気に入りの桝やぐい呑みも雰囲気が出て良いだろう。
Presented by Masaru Mori
PHOTO/M-Shibata
出典/ガルヴィ2019年10月号