「焚き火で美味しいご飯を炊く」誰でもできる基本テクニック
アウトドアだと美味しいごはんを炊くのって難しそう、と思っている人は多いはず。
そこで、アウトドア料理に詳しいフードコーディネーターの風森美絵さんに美味しくなるごはんの炊き方を教えてもらった。
今回は薪で炊く場合のコツについて。
風森美絵さん
アウトドアに特化したフードディレクターでもあり、商品開発、レシピ製作からシーン全体のスタイリングまで行う外ごはんスタイリスト。
テレビやラジオ、雑誌、ウェブなどの各媒体に出演。画家としても活躍中。
基本になるのは30分以上の吸水
炊き方には色々あるが、共通するのは炊く前にしっかりお米に吸水させること。
風森さん曰く「とくにアウトドアでは、火力調整が細やかにできない分、芯残りを防ぐために30分以上の吸水を」。
薪で炊く場合のコツ
薪の種類はさまざまあるが、今回はかなり太めのナラ薪を使用している。
特に種類などは、こだわらなくても大丈夫だ。
鍋底を覆う程度の焚き火を作る
焚き火台に薪をくべ、ライスクッカーの鍋底を覆う程度の小さめの焚き火をおこす。
これを強火として使用する。豪快な焚き火じゃないほうが、炊飯はしやすい。
炎の中心にクッカーを置き、強火で加熱
網やトライポッドなどを使い、鍋底の中心に炎が当たるようにクッカーの位置や高さを調整してセット。
今回はクッカーを置いてから約5分。早々に沸騰してきた。
薪を散らして、弱火状態にする
弱火を作るため、薪を散らして熾きの状態を作る。その上にクッカーをセットし、弱火状態で加熱。
薪の調整のためクッカーを火から降ろした場合は、手早く作業を行おう。
炊き具合をチェックして、あとは蒸らせばOK
写真は、弱火で加熱してから約15分後の米の炊け具合。
鍋の中はまだ少し、水分が残っている。
今回はあと2分ほど火にかけ、10分ほど蒸らしたら、おいしく完成した。
炊き方のコツが分かったら、実際にご飯を作ってみよう。今回紹介するのは旬の食材を使ったステーキ丼だ。
牛ステーキ丼キノコソースがけ
材料
ご飯(炊いたもの)……4膳分
牛ステーキ肉……1枚
キノコ類(シメジ・マイタケ・マッシュルームなど)……好みで
塩、コショウ……少々
オリーブオイル……少々
★ソース材料
バター……大さじ1
バルサミコ酢……大さじ2
赤ワイン……大さじ2
しょう油……大さじ1/2
砂糖……小さじ1
作り方
① キノコ類は石づきを取り、食べやすい大きさに分けておく。牛ステーキ肉は常温に戻しておく。
② スキレットなどにオリーブオイルをしき、しっかりと熱し、塩、コショウをした牛ステーキ肉を好みの焼き具合まで焼く。
③ 牛ステーキ肉を取り出し、そのままのスキレットにバターを入れ、キノコを炒める。
④ ★を入れ、少し煮詰めてとろみを出して、キノコソースを作る。
⑤ ご飯に切り分けた牛ステーキ肉をのせ、キノコソースをかければ完成。
好みで焼いたカボチャやクレソンを添えると、彩りもアップ!
キノコの代わりにホウレンソウも◎
具がなくてもおいしいソースなので、キノコの代わりに葉物野菜でも。
秋〜冬がおいしい、ホウレンソウで代用も。
PHOTO/中里慎一郎
TEXT/横山穂波
出典/ガルヴィ2019年10月号