現役キャンパーに取材!ギア収納が圧倒的に楽になるコンテナレンタルの使い心地は?
引越しシーズンが到来したが、転居先にはキャンプギアの収納スペースがないことも考えられる。
そんな読者のために、トランクルームをギア倉庫として活用しているキャンパーに取材してみた。
ふだんから収納に困っているキャンパーもぜひ参考にして欲しい!
3畳コンテナレンタルの活用例〈Campout!?さんの場合〉
Campout!?さん
同僚に勧められてキャンプを始めて8年。小・中学生ふたりの子とともにファミキャンを楽しむ。
ギアとキャンプ場を紹介するブログ(https://sgwu1.com/camp/)は読み応えあり。
「4.5畳くらいの部屋をキャンプ道具専用部屋として使っていましたが、ふたりの子どもが大きくなると個室が必要です。部屋が足りなくなったため、トランクルームを利用することにしたんです」というのはブログでキャンプの楽しみを発信するCampout!?さんだ。
現在利用しているのはハローストレージの屋外型で幅190㎝、奥行き230㎝、高さ230㎝。
広さはもちろん、自宅から徒歩圏内で、クルマを寄せられること。
そして自宅で契約手続きが完結できたことが決め手だったそう。
規約上、燃料や食品など保管できないものはあるが、この約3畳のコンテナにキャンプ道具の9割以上、そして季節の遊び道具も収めているという。
「子ども部屋を作れたこともそうですが、虫や汚れを自宅に持ち込む可能性が大幅に減りましたし、収納場所のすぐそばに駐車できるので、準備と片付けの時間が半分以下になったのがよかったです。
気になることは、どうしてもコンテナは春から秋にかけて湿度が高いし、真夏の室内は高温になること。
これは除湿乾燥剤をたくさん置いてカビ対策をしています」とQOLが高まったよう。
①長物のキャンプ道具は天井付近に
ラックをつなぐようにインテリアバーを2本掛け、軽くて長くて大きな収束型チェアやマットなどを収納。
これはアイデア!
②使用頻度が低めのギアは奥へ
通路を確保していても、やはり取り出しやすいのは手前。
季節ものや使用頻度が低いものは棚の奥側に収納するのが鉄則だ。
③キャンプのマストアイテムは手前に
ざっくりと左ラックにテントとタープ、右ラックは小物を収納。そしてお気に入りで出動回数が多いギアほど手に取りやすい場所に保管する。
【満足度&アドバイス】
・自宅が広くなった ★★★★☆
・自宅が汚れなくなった ★★★★☆
・キャンプ準備が楽になった ★★★★★
トランクルーム選びでは間口が広いこと、そして通路分を確保できる広さのものを選ぶといいでしょう。
2畳コンテナレンタルの活用例〈こいしゆうかさんの場合〉
こいしゆうかさん
キャンプイベント企画などキャンプコーディネーターの顔をもつイラストレーター。
背伸びせず女性目線を取り入れた「女子キャンプ」の発起人。自身がプロデュースするテント「パンダ」シリーズが大ヒット。
著書に『ゆるっと始める キャンプ読本』(KADOKAWA)。
「自宅からは距離がありますが、実家のすぐそばで格安。これなら!と思って契約しました。広さは2畳くらいで大型の道具を中心に保管しています」というとおり、コンテナ内にはずしりと重い大型テントからイベント用ファニチャーがずらり。
DIY好きのお父さんが作ってくれた奥の棚には、オリジナルテント「パンダ」がみっちり詰まっているのも印象的だ。
「新作が出るたびにサンプルが届くので増殖する一方なんですよ。小さくて軽いけれど、これだけ増えると場所をとっちゃいますよね。
ココは駐車スペースが広いし、近くに格安コインパーキングがあるんです。
だから撮影や主催イベントのときはココを集合場所にして必要な道具を積み込み、友だちのクルマをコインパーキングに入れて出発するなんていう使い方ができるのも気に入っています」
①棚を作ってひと目で見やすく
がっしりした棚は増え続ける「パンダ」や小物類の収納に。
とくに分類はしていないが、マットやチェアなど、収納時の形が似ているギアをまとめているので見やすい。
不定形なギアはボックスに入れて保管している。
②イベント用の棚や射的台
みんなで集まるテーブルや商品を並べる棚、射的台、看板など平たく収納できるイベントアイテムは出入り口に立てて保管。
年に数度しか使わないものだけに、コンテナの存在が頼りになる。
③ブルーシートとベニヤで養生
アパートやマンションと同じで、いずれは貸主に返却しなくてはならない。
そこで床にブルーシート、その上にベニヤ板を敷いて床板をできるだけ傷つけないようにしているという。
④暗証番号型のキー
コンテナのロックは暗証番号型のダイヤルキーで行う。
鍵を忘れる心配がないし、信頼している仲間に教えておくことで、鍵を受け渡すことなく道具を貸し出しできるのが便利。
【満足度&アドバイス】
・自宅が広くなった ★★★☆☆
・自宅が汚れなくなった ★★★☆☆
・キャンプ準備が楽になった ★★★★★
工場が多いエリアだと平日朝は職人さんが道具を取り出すために混雑。
使いやすい時間帯をチェックするといいかも。
1畳コンテナレンタルの活用例〈うたひろさんの場合〉
うたひろさん
ソロキャンプ歴35年。飾り気のない小さめの道具ばかり使っているが、野外料理撮影を手伝うこともあり大物ギアが増加。
「時々野外料理の撮影を手伝っていて、グリルやダッチオーブン、大型シェルターなど、ギアだけでも自宅のある4階から駐車場へ2~3往復。
さらに要冷蔵の食材を2往復するわけで、だんだん階段が厳しくなってきました。
食材を除けばファミキャンの道具量と変わらないと思いますが、いつもソロなのでツラく感じるんですよ」と言うのはうたひろさん。
契約しているのは約1畳の屋内型トランクルームだ。防災アイテムとして活用できる寝袋やマット、バーナー類は自宅に置いて備え、それ以外をこちらで保管している。
使わなくなったカラーボックスやラックを両側に並べ、右側に焚き火関連のギアを、左側に食器やテントなどをまとめている。
ラックの奥には隙間があるのでポールや収束型ファニチャーを立てて押し込む。
「唯一の不満は、一番奥の区分なのでエアコンの効きがやや悪いこと。
空気の循環が滞りやすいかもしれないので湿気がたまらないよう引き出しを開き、ラック類は壁から少し離しています。
とはいえトランクルーム専用のビルなので区分から駐車場までデコボコがなく移動がスムーズ。労力は半分以下、自宅も広くなりました」
①段差を利用して軽いギアを天井へ
天井付近にわずかな段差があるので、ここに軽くて長いギアを保管。シート類は空気の循環を妨げるかもしれないので、フックを使ってロープ類を吊してもいいかも。
②カート利用で手前にも道具を置く
通路用の空きスペースがもったいないので、安いカートに小物を入れたボックスを載せて収納。そのまま駐車場に持っていけるのも便利。
③おおよその用途ごとに仕分け
明確にココには何をという分類はしていないが、焚き火まわりのモノ、調理用具、ライト類、幕関係などざっくりとした用途ごとに棚やボックスに収納。必要なギアをボックスや袋に入れて持ち出す。
【満足度&アドバイス】
・自宅が広くなった ★★☆☆☆
・自宅が汚れなくなった ★★☆☆☆
・キャンプ準備が楽になった ★★★★★
屋内型は内見時に出入り口やエレベーターの形状を確認して。微妙な段差や傾斜などカートを動かしづらい場合があります。
出典:ガルヴィ2022年6月号