ファミリーキャンプで実際に起こった!想定外すぎるハプニングとは…?
ファミリーキャンパーは、子連れキャンプをどう楽しんでいるのだろうか。
そこで座談会を開いて、実際の親御さんたちに話を聞いてみた。
今回は、ファミリーキャンプを始めたきっかけや思わぬハプニングについて。
左上から時計回りに、田中志穂さん、橋本沙織さん、早川将志さん、前村詩織さん
ファミリーキャンプのきっかけ
ーー 早速ですが、皆さんが子連れキャンプを始めたきっかけを教えてください。
田中 我が家は昨年、友達夫婦に、「キャンプに行ったら楽しかったから、今度一緒に行かない?」と誘われたのがきっかけです。
普段アウトドアに親しむ機会もないので、これはいい機会かなと思って計画を進めました。
ですが、子どものイベントや体調不良、台風などが重なり、延期に延期を繰り返して、結局昨年はデビューできずじまいでした。
橋本 我が家はコロナ禍がきっかけでしたね。
外出制限などで家にこもる日々が続き、子どもを大自然に連れ出したいな、と悩んでいたときに、子ども同士の年が近い友達家族もキャンプに興味を持っていることが分かって。
「一緒にキャンプ始めちゃう?」なんて誘いあって、3年前にデビューをしました。
早川 我が家は、緑を求めて、というところですね。
都心に住んで日々忙しく仕事をしているとストレスが溜まって、自然に癒されたいな、と思ったのが最初です。
前村 私は子どもの頃、アウトドア好きの両親にしょっちゅうキャンプに連れていかれたんです。
なので、自分に子どもができたときも「それはもう連れて行くでしょう」と自然な流れでした。
ーー なるほど。キャンプデビューにあたって、どんな準備をされたのか教えてください。
田中 うちは、手始めに車を買い替えました。
それまでは小型の車で事足りていたのですが、荷物もたくさん積めて、子どもたちもゆったり過ごせるワゴン車にしました。
それからテントや寝袋などのギアも揃え始めたんですが、どんどん出費がふくらんで、「え、これいくらかかるの?」とハラハラしましたね。
橋本 ギアを揃えるのって、お金かかりますよね! 我が家もアウトドア雑誌を買って、ギアを選ぶところから始めました。
楽しくてあれもこれもと買っていくうちに、行く前から道具を揃えすぎてしまい、いざキャンプに行ってみたら、「このキッチンツール必要なかったんじゃ?」とか「あんなかっこいいテントもあったんだ!」みたいな小さな反省がいくつかありました。
指を切り落とすハプニング
ーー 子連れキャンプデビューはどうでしたか?
橋本 友達家族の知り合いにベテランキャンパー夫妻がいて、まずは彼らの日帰りキャンプについていきました。
テントの張り方から焚き火のおこし方まで一通りレクチャーしてくれ、料理も全部作ってもらうという、上げ膳据え膳のデイキャンプでしたが、あれがなければ、デビューに踏み切れなかったですね。
でも実はその前の週、家族だけで近所の河川敷でテント設営の予行練習をしてみたら、強風でポールが一本ねじ曲がっちゃったんです。
デイキャンプの日程も迫っていたので、特急料金を払ってメーカーに修理してもらうなんてこともありました。
早川 我が家のキャンプデビューは5年前のゴールデンウィーク。群馬の山奥にあるキャンプ場でした。
慣れない焚き火をどうにかおこし、この火を絶やすものかと夜更けに張り切って薪割りをしていたら、ウイスキーが入っていたこともあって、自分の人差し指の先をスコーンと切り落としてしまって。
一同 えーーーーっ⁈
早川 夜中に山奥まで救急車を呼ぶはめになりました。
上の子は当時3歳だったんですが、〈キャンプ=指を切ってしまう〉という強烈な印象を植え付けてしまって、以後3年ほど我が家はキャンプから遠ざかっていましたね。
ーー それはすさまじいデビューでしたね……。ベテランの詩織さんがいる前村家でも、想定外のハプニングってありました?
前村 数年前、長野で初めて冬キャンプをしたんですが、寒さ対策として、電気毛布と大型の発電機を持って行ったんです。
ところがこの発電機、電源を入れるとグワングワンうるさくて、とても眠れたもんじゃない。
消したら今度は寒さで凍えてしまう。結局その夜はほとんど眠れず、次の日、ホームセンターで湯たんぽを買い、2泊目は無事安眠できました。以来あの発電機は使っていません……。
早川 ハプニングといえば、焚き火をすると、予想以上に火の粉が飛ぶんですよね。
昨年のキャンプで、娘が履いていたお気に入りのブーツに焦げ穴ができてしまい、娘は半泣き。
僕のダウンジャケットにも無数の穴が開いてしまって、服装選びや靴選びの大切さを痛感しました。
橋本 我が家は、2年半前、キャンプ場の川辺で水遊びをしていたら、子どもが岩で足を切ってしまって。
ケガや事故を想定しておらず、救急箱の準備もなかったので、焦りましたね。
TEXT/中村茉莉花
出典/ガルビィ2024年4月号