「正しいやり方知ってる?」意外と簡単にできる燻製の調理方をやさしく解説!
キャンプで挑戦したい料理のひとつが燻製ではないだろうか。
実際、燻製時の煙のことを考えると、自宅で行うよりもアウトドアの方がハードルは低い。
そこで、燻製の種類からおすすめの燻製器まで解説しよう。意外と簡単だぞ!
①熱薫とは
薫煙材に「スモークチップ」を使用するのが主流。
バーナーなどの熱源を使用し、金属や陶器の皿の上に載せたスモークチップを熱して燻す。
スモーカー内の温度は約80~120℃の高温にして、10~30分ほどでできあがる薫製法のこと(時間は食材の分量などにより異なる)。
生魚や生肉など、火を通しつつスモークしたい食材に向いている。
熱薫に必要なアイテム
スモーカー、シングルバーナー、スモークチップ(使用したのは桜)
スモークチップの樹種は食材に応じてお好みでOK。
スモークの仕方
今回スモークするのは鶏モモ肉。
彩りのある野菜とパンをプラスして「スモークチキン・サンド」を作ろう!
食材
鶏モモ肉(火を通しやすいようにフォークなどで両面にまんべんなく穴を開けておく)、塩、こしょう。
①スモーカーに食材をセット
食材に水分が多く付着していると酸味が強くなるので、鶏モモ肉の水分をペーパーなどでふきとり、両面に塩、こしょうをふったらスモーカーの網に載せる(上部のほうが熱の通りはいい)。
下部には、油脂受け用にアルミホイルの皿をセット。
②スモークチップをセットしてバーナーに着火
ひとつまみ分のスモークチップを受け皿に入れてバーナーに着火。
弱火で熱していると煙が出てくるので、そこからフタをしてしばし待つ。
煙が出なくなったらチップを追加してもOK。
③20分くらいするとスモーク完了!
塩、こしょうだけのとてもシンプルな味付けだけど、スモークすることでワンランク上の味わいに!
火の通りが心配な場合はフライパンなどで温めればOKだ。
②温薫とは
燻煙材に「スモークウッド」を使用するのが主流。
スモークウッドに火をつけて、スモーカー内は約50~80℃の若干高めの温度にし、1~2時間ほど燻製する方法のこと(時間は食材の分量などにより異なる)。
そのまま食べられるチーズやハムなど加工食品にほんのり香りづけするだけでもおいしい。
温薫に必要なアイテム
スモーカー、トング、ガストーチ、スモークウッド(使用したのはヒッコリー)。
スモークウッドの樹種は食材に応じてお好みでOK。
スモークの仕方
今回、スモークするのはチーズやナッツ。
そのまま食べてもいいが、バケットやクリームチーズをプラスして「スモークナッツ・カナッペ」にすると、さらに美味しくなる。
では、作り方を見ていこう。
食材
プロセスチーズ(1パック)、カマンベールチーズ(1パック)、ミックスナッツ(1袋)
①スモーカーに食材をセット
カマンベールチーズは溶けやすいためアルミホイルを敷き、ミックスナッツはバラけないようにアルミホイルで皿を作ってその上に。
プロセスチーズは食べやすいサイズ(1/2)にカットし、それぞれ網の上に置く。
②スモークウッドに着火する
スモークウッド(5~6cmほどの長さ)をトングでつかみ、側面を重点的にガストーチの炎で炙る。
炎が上がったら息を吹きかけて消火した際、フチの部分が赤くなって煙が出てくればOK。
火がついているほうを下にして、スモーカー内の受け皿に入れる。
あとはフタを閉じて準備完了。
③1時間くらいするとスモーク完了!
ウッドの火が消えている場合があるので、煙が出ているかどうかたまにチェックしましょう。
③初心者におすすめの燻製器
燻製を始めようとする際に必要なのが「スモーカー」と呼ばれる燻製器。
今回は初心者にもおすすめのスモーカーを紹介しよう。
■SOTO たくみ香房
スライド式トビラが扱いやすい。組み立て・お手入れも簡単
温薫・熱燻対応
4本の支柱の溝に板をスライドさせて組み立てるスモーカー。
食材を載せる網が2枚のほか、吊り下げ用のS字フックも3つ付き、多彩な薫製法を楽しめる。
ステンレス製なので温薫のほか熱燻にも対応する。
分解すれば薄型になり、持ち運びはコンパクトだし、洗浄も楽々だ。
■SOTO スモークダクト
省スペースで大量の熱燻調理ができる!
たくみ香房専用のオプションアイテム。
たくみ香房の下部に付く2本の脚フレームと、ハーフトビラ、ダクト部分で構成されている。
熱源はシングルバーナー・レギュレーターストーブ(別売り)の専用設計となり、省スペースでの熱薫を可能としている。
■SOTO モクモグ
繰り返し使用OK!カワイイ段ボール型
温薫対応
ログハウス形状の段ボール型スモーカー。
組み立てるところからイベントが始まるかのようで、親子で協力してスモークを作るための遊びゴコロ満点。
付属のシールで好きなようにカスタムするもよし。
コチラはスモークウッドを使用する温薫専用のタイプ。
煙の量を調節する煙突まで付いている。
④薫煙材の種類
自分で燻製をするなら、知っておきたいのがスモークチップやスモークウッドの種類。
では、どんな種類や特徴があるのかを紹介しよう。
■さくら
肉・魚におすすめ。
どんな食材にも合う、人気の高い薫煙材。
■りんご
鶏・白身魚におすすめ。
果樹特有の甘い香りが特徴。
■くるみ
肉・魚におすすめ。
発煙がよく、煙が食材になじみやすい。
■ヒッコリー
肉・魚におすすめ。
発煙がよいビギナー向けの薫煙材。
■なら
魚におすすめ。
タンニンを多く含み、食材の色付きが早い。
■ブレンド
あらゆる食材におすすめ。
「なら」「ブナ」を中心にブレンド。
クセがない。
■ウイスキーオーク
鶏・白身魚におすすめ。
30年以上使用した洋酒樽を使用。
ウイスキーの香り。
出典/ガルヴィ2017年10月号