どんなお米でも美味しく炊ける!?魔法のようなライスクッカーを比較徹底検証!
農家直送の米もスーパーの安売り米もおいしく炊けるという、新越ワークス「fan5 DX」のライスクッカー。
今期よりクラッド材になったが、新素材になっても実力は不変なのか、検証してみた!
短所を補い合う素材
今期より「fan5 DX」のライスクッカーに使われているクラッド材。
他社製品でも目にするようになったが、どんな素材なのだろうか。
異なる金属を貼り合わせたもの
2種類以上の金属を貼り合わせた素材で、軽さや耐食性など素材の短所を補いあえる。
鍋ではステンレスとアルミニウムを貼り合わせることが多い。
家庭用ではやわらかくて合金よりも熱伝導性がよい純アルミや銅、軽量なチタン入りステンレスを用いたものもある。
なぜ今、クラッド材の鍋が増えている?
キャンプだけではなく、IH対応にして自宅でも使えるようにするため。
IH調理器はコイルに電気を流して磁場を作り(フレミング左手の法則)、ここに鍋を当てることで渦電流が発生。
鍋底に流れた電気と、金属の”電流を阻害する力”がぶつかり合って発熱するので、軽くて磁性のあるクラッド材が選ばれる。
素材の厚みが違うから金型を再設計
ちなみに素材が変わると厚みも微妙に変わる。
5種類をスタッキング収納する「fan5 DX」では従来の金型だと干渉して収まらなかったとか。
金型作りに再度時間をかけ、大鍋と干渉せず重ねられるこのセットは新作にして傑作。
ご飯好きはぜひ試して!
新旧モデルの比較
炊飯器代わりに自宅で使っている家庭が多い「fan5 DX」のライスクッカー。
従来モデルとどう変わったのか気になったので、旧モデルとともに取り寄せて比べてみた。
【新モデル】fan5 DX クラッドプラス
2万2000円
【旧モデル】fan5 DX(廃番)
見た目はほぼ同じ、素材の厚みも見ただけではわからない。
実際にご飯を炊いてみた!
新旧ライスクッカーで炊飯比較
ツーバーナーで同時に火にかけて炊き上がりを試食。
新モデルのほうが沸騰までの時間が少し早く、炊き上がりも早かった。
実験室での比較ではないので参考程度に。
カタカタ音は小さめかも
炊飯中を知らせるカタカタ音は、新モデルのほうがやや小さく感じた。
自宅でなら問題なく聞こえるが、周囲の音にかき消されやすいかも。
キャンプ場では湯気の様子などもチェックしよう。
ふっくらおいしくできあがり
新旧どちらもムラなくふっくら。底にはほんのりおこげもできている。
ただ、同じような火加減で炊いたはずなのに旧モデルは水分多めで、新モデルはちょうどよい噛み応え。
好みによるが、新モデルのほうが米粒がしっかりしておいしく感じた。
新越ワークスの加賀田さんによると「米と水は1対1・2が基準ですが、ライスクッカーでいろいろな米を炊いてメモリを微調整しています。そのため旧製品ユーザーから少しやわらかいと言われることが多い」とのこと。
製品化に至るまで検証を重ねているユニフレームだから、味の違いは素材というよりメモリのさじ加減が味の違いになったのかも?
出典/ガルビィ2024年10月号