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上級キャンパーが必ずやってる!簡単にできる冬キャンプの防寒対策法を紹介!
冬キャンプは寒さ対策が必須!
冬キャンプは虫がいなくて空気もきれい。しかし寒さへの対策をしていないと、楽しむどころではなく修行のようなキャンプになってしまう。確実に寒くない冬キャンプするには、シェルターでストーブなどの暖房器具を使うのが間違いないのだが、敷居は少々高くなってしまうことは否めない。
今回はストーブなどの暖房器具にあまり頼らずにできる、寒さ対策を紹介しよう。
焚き火ができない時のことも考える
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古来から野外での寒さ対策と言えば焚き火だが、強風や大雨など悪天候になってしまうと大変だ。焚き火ができなくなってしまっても、寒さに負けないための対策をしておく必要がある。
服装は重ね着が基本!
服装での寒さ対策の基本は重ね着で、暑ければ脱ぐ、寒ければ厚着するという方法(レイヤリング)になる。下着は温かくて汗をかいても蒸れにくいものがベスト。具体的には汗冷えしにくいメリノウール素材の下着などがおすすめ。寒いキャンプではさほど汗をかく場面もなさそうに思われがちだが、昼間太陽が出ていればテント設営などで汗をかく場面はある。
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下着の上には中間着(ちゅうかんぎ、ミドルレイヤー)という、下着よりもやや厚手の服を着込む。空気層を作って保温性が高い、フリースやライトダウンなどがこれにあたる。寒くて重ね着をする際は、この中間着の重ね着枚数を増やす。
中間着の上には、風を通さない上着を羽織る。これが冷たい外気から身を守る最後の砦、鎧になる。上着にも中綿やダウンが入っていれば、さらに低温に強くなる。
また、頭の防寒も忘れないようにしたい。耳や顔も冷たい風に吹きさらしだと、数分で感覚が無くなる。おそらく初心者が暖房なし冬キャンプに行って後悔することの第一位ではないだろうか。肌を露出しないようにキャップやフード、マフラーなどで守ることが重要になる。
手は防寒と同時に、乾燥対策のために手袋が必要だ。むき出しで過ごすと寒いだけではなく、乾燥で激しく手荒れを起こし後悔するだろう。手袋は防水性があればベストだが、作業用と防寒用、洗い物用など複数を使い分けてもかまわない。
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足は保温性が高く蒸れにくい靴下を履き、その上に保温性が高い靴を履く。靴は必ずしも長いブーツである必要はないが、ブーツは裾から入る冷気を防げるので温かい。暖房器具を使わない冬キャンプの場合は積極的に選んでほしい。雪国でよく見るスノーブーツなどの中綿が入った防寒靴は、安価でも非常に効果がある。
防寒グッズ
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暖かい服装のほか、あると安心なのが暖を取る道具だ。
まずは携帯カイロ。使い捨てでも十分なので、複数用意しておきたい。貼れるタイプを背中の中心などに貼って、血流を温めるように使うと効果的だ。
湯たんぽもアナログな対策だが効果が高い。寝る直前に寝袋の足元に入れておいて、寝る時には肌に触れない位置にどかすのが安全な使い方だ。起きている時も温めた湯たんぽを抱いていると、体温の低下を防げるだろう。低温やけどしないよう肌には直接当てず、当てる位置も一定時間ごとに変えよう。
テント内で靴を脱いで過ごす際、足が冷えてくることが考えられる。これは携帯カイロや湯たんぽで対策できるし、テントシューズという中綿入りの室内靴を履くのもおすすめ。ダウン入りだとさらに暖かく、冷え性なら寝袋の中で使っても構わない。
マットで地面からの冷気を遮断
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暖房器具に頼らない冬キャンプでは、テントのインナーテントが防寒における最終防衛線になる。風を遮断し人の体温から伝わる熱を多少でも留めておけるので、インナーテント内で過ごす時間も長くなるだろう。
まず地面から伝わる冷気を遮断するため、全面にマットを敷くと効果的だ。1cm前後の厚みがあり、熱を反射するフィルムなどが付いた銀マットが安価で効果も高いのでおすすめ。テント専用のインナーマットがあればそれで構わない。
寝る時はこの上に各自がインフレーターマットを敷いて、その上に寝袋を敷く。インフレーターマットは5cmほどの厚みがあれば、冷気は伝わらず地面の凹凸も気にならなくなるだろう。
寝袋は最低気温に応じて、しっかりした冬用寝袋を用意する必要がある。冬用の寝袋は高価で、収納サイズも大きい。暖房器具をケチった上に寝袋までケチってしまうと、寒さで日が昇るまで眠れなくなることは覚悟したほうがよい。
最も手軽な対策は電源サイトでホットカーペットレンタル
安価な暖房器具を利用し、安全かつ暖かい寝床を簡単に作るにはホットカーペットがベスト。ホットカーペットはかさばるので、自宅で併用しないならキャンプ場のレンタル品を利用すると良いだろう。
銀マットを敷いた上にホットカーペットを敷けば暖房効果は上がり、寝袋は冬用ではなく3シーズン用でも大丈夫なほどだ。冬キャンプに頻繁に行くようになれば、あらためて暖房器具やしっかりした寝袋を買い揃えれば良い。
とりあえずやってみたい!ならバンガローでも
星空のきれいさ、鍋料理の美味さ、温泉のありがたさなどは冬キャンプならではの楽しみだ。初心者がこれらを味わいたいなら、最初はバンガローやコテージ泊から始めることをおすすめしている。次に電源サイトでホットカーペット。ここまで経験してハマるようなら、道具を買い揃えても損はないはずだ。今回紹介した無暖房での冬キャンプは、出費は少ないが正直キツいことをご理解いただきたい。
春や夏にキャンプデビュー済みだとしても、冬は全く違う。基本的に寒さ・つらさが先に来てしまう。これを楽しめるかどうかは人によるので、まずは敷居が低いところから体験してみると良いだろう。