
「ワークマンが本気出した」熱中症対策の新製品【XShelter】が優秀すぎる…!
ワークマンの2025年 熱中症対策新製品発表会に取材訪問した。本記事ではワークマンの目玉となる新商品、「XShelter」のすごいところを紹介していこう!
着る方が涼しい!?「XShelter」とは

ワークマンの「XShelter」は気温・湿度・輻射熱・風といった熱中症4大リスクを軽減する、世界初のウェアである。2年という開発期間を経て2025年に発売される、この夏要注目のアイテムだ。
XShelterには「着る方が涼しい」というキャッチコピーが付けられている。つまりは裸でいるよりも、XShelterを着た方が涼しい、ということだ。
ここがすごい!その1・高い気温への対応
熱中症リスクの一つ、気温に対しての対応として、XShelterでは「気化冷却」「表面温度軽減」「接触冷感」「持続冷感」という4機能で対応している。

「液体が蒸発する際に、温度を下げる現象」が気化冷却。人間が汗をかくメカニズムが、この気化冷却を目的とした生理現象だ。XShelterでは、これをウェア側の機能でやろうというものである。
「特殊酸化チタン融合ポリエステル糸」と「多層疎水性ポリプロピレン糸」という、異なる役割をもつ2種類の糸が暑熱を軽減する構造を実現している。かいつまんで説明すると、前者が外部からの熱や紫外線を遮断しつつ超速乾性を持っており、表側に使われる。後者は水分を拡散し、気化熱によって生地温度を下げるため裏側に使われる。
これは純粋にテクノロジーの進歩で、研究者さんに拍手を送る部分だ。こんなすごい技術を使っていても安価な製品を開発・販売したのがワークマンの功績となる。いつもありがとう。
ここがすごい!その2・湿度への対策

湿度が高くなることで高まる熱中症リスクを低減するためには、汗をかいた際にすぐ乾き、肌に水分をとどめずすぐにサラッとすることが理想だ。
XShelterには14,400g/m2/24hという従来の約4倍の透湿性がある。

従来品より濡れている状態での肌離れも良くなった。実際に並べて比較してみたが、確かに濡れても肌にペタペタくっつく感じがない。皆無といってもよい。

速乾性についても優れており、従来品と比較して約2倍の速さで乾燥する。
ここがすごい!その3・輻射熱をシャットアウト

たとえ気温が冷却できていても、強い日差しや熱にさらされることで熱中症リスクは高くなる。これを防ぐために輻射熱を断熱することが重要だ。
展示会では実際に高温の部屋が設けられ、48℃の室温の中でハロゲンランプの熱に当たる体験ができた。

XShelterを上下着込んで、暑熱体験してみた。暑くとも身体はXShelterで遮熱され、あまり苦しさがない。露出している顔や手はとても暑い。実際にサーマルカメラで見ても、XShelterで保護されない部分が熱をもつという結果になっていた。

また、紫外線や近赤外線を通さないことも遮熱と肌の保護の観点から重視される。XShelterでは紫外線カット率は97%以上、近赤外線カット率は約64%となっている。

さらに付加機能として、製品のタグやファスナーが紫外線に反応して一時的に変色する機能が付けられている。実際にブラックライトで紫外線を浴びたらどう変化するか、確認してみた。

ファスナー部分に紫外線を当てた結果、青く変化した。曇り空であっても紫外線量が多い日があるので、そういった時に屋内へ入る目安になるのではないだろうか。
ここがすごい!その4・高い通気性

XShelterは湿気を逃がす複数の穴「ドットショット」や、複数箇所のベンチレーターによって、自然風を取り入れやすいよう設計されている。

加えて重量も軽く、従来品の3分の1から半分程度と大幅に軽量化。風通しがよく軽快な着心地を実現した。
まとめ・着ればわかる涼しいやつ!

今回の展示会では機能の説明だけではなく、実際に試着し体験できたので分かったことがある。着ていた方が涼しいというキャッチコピーだったが、これは間違いない。短時間の試着でも、それが実感できた。
皆様もワークマン系列店舗に行く機会があれば、ぜひ一度袖を通してみてほしい。
XShelterはデザイン、カラーも豊富なバリエーションで販売される。次回記事では、実際にどんな製品があるのかを紹介しよう。