こだわり派キャンパーの愛用テント11選
アウトドアライターやフォトグラファー、インスタグラマーなど、こだわりキャンパーたちはどんなテントを愛用しているのか。不朽の名作から入手困難なヴィンテージテント、さらには日本未上陸のテントまで、選んだ理由を聞いてみた。
No.1 シークアウトサイド「シマロン」
シークアウトサイドは2008年にアメリカの冒険家が設立したブランド。世界的な登山家や冒険家に愛されアラスカ遠征軍でも活用されている。シマロンは定員1〜4人用のティピーテント。素材はコーデュラ シルナイロンで、ポールはカーボン製。総重量1.6kg。
軽さ・居住性・タフさのバランス
ウルトラライトまではいかないものの、できる限りストレスを生まないような軽量さと丈夫さ、さらに快適さを求める「コンフォートラストスタイル」を楽しんでいるというBOCCAさん。そんな彼が最も自分のスタイルにフィットしていると感じているテントがシマロン。 煙突ポートもあり、2ドアでそれぞれにメッシュも付いている居住性の高さ、ポールやペグを抜いて1.3kgという携行性の高さ、30Dのコーデュラナイロンで作られた丈夫さを兼ね備えている点が気に入っている。
SELECTOR :ユーチューバー・BOCCAさん
ジープと旅するソロキャンパー。フリーの空間デザイナーを生業としながら、時間を見つけては山、川、海、日本各地の自然に身を置いている。キャンプは年間100泊を超える。
YouTube BOCCA -Camping trip with Jeep-
No.2 ザ フリースピッツ「ヨト プラス」
2011年に中国の青島で設立され、日本に上陸したばかりの注目ブランド。レジャー向けから山岳テントまで自社工場でクオリティの高いテントを制作。ヨト プラスは様々なバリエーションを楽しめるトンネル型テントで、4人が就寝可能なインナーテントが付属する。
TENT ヨト プラス
潔い白さと開放感がたまらない
基本的に白いテントしか買わないというカズッシュさん。夏はタープとソロテントの組み合わせだが、冬はテント内で過ごすので、 ソロでも4 ~ 6人用のテントを選ぶそう。見た目がモダンなテントや、最新素材を使った軽くて丈夫なテントが好きだという。選んだヨトプラスは、軽くて設営&撤収も簡単。また、トンネルテントなのにサイドが大きく開けられるので開放感がバッチリ。寝床用にヘイムプラネットの工アフレームテントを置いてカンガルースタイルにしている。
SELECTOR :会社員キャンパー・カズッシュさん
ジープと旅するソロキャンパー。フリーの空間デザイナーを生業としながら、時間を見つけては山、川、海、日本各地の自然に身を置いている。キャンプは年間100泊を超える。
Instagram kazsh
No.3 ニーモ「ブレイズ 2P」
一般的なクロスフレーム型ドームテントに見えるが、実は地面に接地するポールは対角線1本だけという独自のポール構造で、ダブルウォールながらも最小重量910gを実現。広い前室と入口ドアは前後に配置されているので2人で使ってもストレスを感じない。
TENT ブレイズ 2P
バランスが抜群で夏場は涼しい
「あの場所でこのテント張りたいなあ」とイメージすることもテント選びの楽しみのひとつで、最終的にはデザインで決めることが多いという井上さん。このテントは軽さと居住性のバランスも良く、設営も簡単。ソロでも広すぎず、デュオでも使えるサイズで使い勝手も◎。インナーはほぼメッシュという涼しいテントなので主に夏に使用。写真は自家用車ではいけない上高地のキャンプ場なので、必要最小限のこぢんまりとしたサイトで、こういうスタイルが潔くて好みだという。
SELECTOR:フォトグラファー・井上信吾さん
旅、アウトドアカルチャーの魅力を写真撮影や映像制作を通じて探求している。小学生の頃、毎年連れて行ってもらったキャンプが原体験。自発的なキャンプ歴は1 0年ちょっと。
Web Shingoinoue.com
No.4 シックスムーンデサインズ「ルナーソロ2019」
アメリカのポートランドにある小さなガレージからスタートし、独創的なシェルターやバックパックを生み出しているブランド。1人ならゆったりと使える広さで、重量はわずか710gのワンポールテント。ポールは付属しないのでトレッキングボールなどで設営する。
TENT ルナーソロ2019
軽量コンパクトでデザインも◎
クルマでは行けない場所に自転車や徒歩でアプローチして、景色をひとり占めするのが好きというたかにぃさん。移動時の動力は自分の足になるので、キャンプ道具はウルトラライト。デザインはアメリカンテイストなモノばかり選んで、最高のロケーションとかっこいいテントの組み合わせを楽しんでいる。このテントはモスグリーンカラーのデザインにひと目惚れ。非常に軽量でコンパクトなのにスペックも十分で、設営も簡単。自転車キャンプの強い味方になっている。
SELECTOR:キャンプブロガー・CAMPたかにぃさん
ウルトラライトなキャンプギアを愛し、WEBサイト「ミニマライズギアーズ」やYouTubeで自転車キャンプ、バックパックキャンプなどの情報を発信している。
YouTube ミニマライズギアーズ
No.5 ザ・ノース・フェイス「VE24」
1980年代に発売されたこのテントは、暴風雪に耐えうる強度をもちつつ、 その姿も美しいジオデシック構造を採用。現在主流となっているドームテントの原点になったともいわれている。サイズは2人用で、写真はフライを付けていない状態だがフライも付属する。
TENT VE24
安心して身を任せられる名作
登山やMTBなどを楽しんだ後に、焚き火をしながらゆっくり過ごせるべースキャンプとしてテントを使うことが多い北島さん。テントはライフラインのひとつと考えていて、強風や寒さに強く、張る場所を選ばない小型なものというのが選ぶ基準だ。これまで天井の低いドームテントが多かったので、 2 ~ 3人用の居住性の高いものを探していて、このテントに出合った。赤や黄色など緊急時にも見つけやすい派手な色が好きで、このテントはヴィンテージ特有の色合いが気に入っているという。
SELECTOR:ショップスタッフ・北島陽さん
こだわりのギアセレクトで人気となっている名古屋のアウ トドアショップ「マウンテン マウンテンファクトリー」スタッフ。キャンプ歴は6年で、焚き火と外遊びを愛する20代。
Instagram kitajima_hikaru
No.6 ゼインアーツ「ギギ2」
松本発の新鋭ブランド「ゼインアーツ」のツーポールシェルター。サブポールで壁面を立ち上げた広い室内空間になっていて、4人がゆったりとくつろげる。多彩なパネルアレンジが魅力で、前後のドアパネルを大きく跳ね上げれば、まるでタープのような開放感。
TENT ギギ2
通り抜ける風がビルを誘う
いろいろなタイプのテントを使ってみたいという思いから、本格的にキャンプを始めて6年の間に購入したテントは10張り。そのなかでも夏に最適なテントとして購入したのがこのテント。女性でも楽に持てる重さで、設営も簡単。初張りの日にタ立にあったもののビクともせす安心感があったという。夏場は開放的に前後を跳ね上げると通り抜ける風が気持ちよく、思わすクラフトビールも進む。就寝は専用インナーではなくDODのカンガルーテント。色も大きさもピッタリ。
SELECTOR:イベントオーガナイザー・竹内晶子さん
ラジオのバーソナリティやMCとして活躍するかたわら、毎年春と秋に愛知県でキャンプイベント「キャンピクニック」を主宰。キャンプに欠かせないものは、酒と音楽と星空。
Instagram mahou_works
No.7 デワード「アルバトロス」
オランダで海軍向けの帆布を作るメーカーとしてスタートし、現在もテントを作りつづけている「デワード」の代表的なコットン製ベル型テント。横幅が約4mの半円状の室内で、大人6人が寝られる広さ。嵐にも耐えうるテントとして高い評価を得ている。
TENT アルバトロス
マイナス要素も愛せるテント
古い道具とキャンプをしているので、テントもそのイメージに合うように選んでいる。ほかの人とかぶらない珍しいテントを探していたところ、アルバトロスの優美な姿にひと目惚れしたのがヴィンテージ幕との出合い。ペグが40本を超えるだけあり後ろ姿は圧巻。雨漏りもするし、ヴィンテージ特有の匂いもあるが、そのテントの歴史も一緒に購入していると考えて、マイナス要素もすべて個性と思って迎えている。同じアルバトロスでも年代により色やカーテンの模様が違うのも魅力。
SELECTOR :インスタグラマー ・Chiiiさん
インテリアに関わる仕事をしていて、キャンプでアウトドアとインテリアの融合を楽しんでいる。日本の素敵な景色をたくさん見たいとの思いからいろいろな場所へ足を運んでいる。
Instagram itofam. chiii
No.8 ヘルスポート「バルホール」
世界で初めてトンネルテントを開発したことでも知られるノルウェーのアウ トドアブランド「ヘルスポート」。バルホールは最大8 ~ 10人で使用可能なトンネルテントで、 テント内の高さは180cmと快適。生地には難燃性ポリエステルを使用している。
TENT バルホール
北欧デザインと実用性が両立
小さい子どもとキャンプを楽しむ中西さんが、テント選びで大切にしているのが設営の簡単さ。ひとりでも30分で設営できることが基準だ。このヘルスポートのバルホールは北欧テントらしく美しい佇まいが特徴で、デザイン重視の旦那さんと実用性重視の中西さんの意見が初めて一致したテントなんだとか。家族4人がゆったり過ごせるサイスながらも、 ひとりでも設営できるので、 中西さんが子どもたちの面倒をみている間に旦那さんだけで設営できて助かっているという。
SELECTOR :ガレージブランド0229代表・中西さやかさん
夫婦でキャンプファニチャーのガレージブランド「0229」 を運営しながら、 アウトドアライターとしても活動中。キャンプ歴は11年でふたりの娘とファミリーで楽しんでいる。
Instagram 0229made
No.9 ヨーレイカ「マウント イェール BTC RS」
アメリカの老舗アウトドアブランド「ヨーレイ力」は、特にヨーロッパで展開していたテントがナチュラルな雰囲気で高感度キャンパーに人気となっている。 このテントは4人用の工アフレーム式トンネルテント。生地には通気性に優れたTC素材を使用している。
TENT マウント イェール BTC RS
エアフレームで設営、 撤収が楽
テントの素材や形状、床の有無など、その時々の状況に合わせられるようにいろいろなタイプのテントを選んでいるという彼女。最近はキャンピングカーで就寝することも多く、テントはリビングとして使う目線で選ぶことも多いんだとか。生地の質感や色味が好みで、テントの種類も豊富なヨーレイカは特にお気に入りのブランド。日本未発売なので個人輸入で手に入れたそう。サイズ感が絶妙で夫婦ふたりで使うのには最適。工アフレームなので設営、撤収が簡単なのも魅力だ。
SELECTOR :インスタグラマー ・エセキャンパーさん
夫婦ふたりで毎週末、 年間70泊ほどキャンプへ。優しい温もりが感じられる木製のテーブルや収納など、 自分の好きなギアでレイアウトしたテントで過ごすのが至福の時間。
Instagram chiaki2000go
No.10 トロイア「ヘクトール」
韓国発のガレージブランド「トロイア」の5m級ドーム。最大収容人数1 0人という大型シェルターにもかかわらず、ひとりで設営できるように設計されているのがポイント。3つの大きなゲートに加えて、開放感あふれる5つの天窓を備えている。
TENT ヘクトール
広い室内空間に愛用ギアを配置
自らのブランドで製作したギアをはじめ、ヴィンテーシギアなども使ったこだわりのサイトを構築しているIWAKIさん。いろいろなスタイルでキャンプを楽しむので、持っているテントの種類も様々。最近ではVANライフやルーフトップテントでのキャンプが多くなり、リビングとしてのテントと寝室としてのテントを使い分けているそう。この大型ドームシェルターはデュオからファミリーまで余裕をもって使えて、ギアの配置も容易なのが選んだポイントだという。
SELECTOR:キャンプライブクリエイター・IWAKI YOTSUTOSHIさん
アウトドア系ガレージブランド「SOMABITO」代表。キャンプ歴1 6年。ソロキャンプやファミリーキャンプ、釣りキャンプ、VANライフなど多様なスタイルを楽しんでいる。
Instagram somabito_yotsutoshi
No.11 マルシャル「ベアルンコンフォール」
マルシャルはフランスの老舗テントメーカー。おしゃれな色使いのコットンテントで、かわいらしいカーテンと窓があるのが特徴。レトロなルックスのロッジテントで作りも頑丈なので、別荘のような気分が味わえる。 このべアルンコンフォールは1970年代製。
TENT ベアルンコンフォール
タフな作りで雪中キャンプにも
テントは人とかぶりたくないので、ヴィンテージを選ぶというアックン。重さは多少あるものの、結露の心配もなく、濡れてもすぐに乾くコットン素材のものが特に好きだという。 また、長く使った場合に経年劣化するかどうかも基準に入れて選んでいる。このテントは6人用で雪中のファミキャンでの定番。家族4人での冬の引きこもりスタイルに最適なサイズなんだとか。コットンなので結露もなく、ひさしがあるので入口に雪が侵入しない点も気に入っている。
SELECTOR:キャンプコーディネーター・アックン
自由なキャンプライフを求めて春夏秋冬と毎週のようにファミリーでキャンプへ。商品のプロデュースやキャンプコーディネート、保育園でキャンプ体験なども手がけている。
Instagram akkhstyle
※本記事で紹介している製品は、すでにメーカーでの販売が終了しているものもあります。