はじめてのキャンプの入り口に。快適に自然を楽しめる【青川峡キャンピングパーク】
三重県いなべ市の「青川峡キャンピングパーク」は、高規格キャンプ場のひとつ。清潔なトイレ、浴場、コインランドリー、ひととおりのキャンプ用品が揃う売店、グッズのレンタルサービスなど初心者でも楽しめる心配りが随所になされている。キャンプのスタイルもテント泊、ログハウス泊、オートキャンプ、ライダースキャンプと幅広い。
*大浴場は2021年5月現在、新型コロナウィルス対策のため休止中。
ストイックなスタイルをめざす層には、こうした設備は手厚すぎると思われるかもしれないが、この場所は初心者が経験を積むためのブリッジの役目を果たしており、同時にリピート客からの信頼も厚い。
不安そうな様子のビギナーから、事前に問い合わせの電話が入ることも多い。しかし、実際に来場して充実した設備やフォロー体制を体験すると「また来ます」と帰っていく。安全性が重視される学校行事の利用も多いという。
広報等担当する金津琢哉さんは「一般的なキャンプのイメージからすると過保護な環境かもしれませんが、生活が便利になった現代では、入り口として楽しんでいただくにはちょうど良いのではないか」と位置づけている。
キャンプシーンを見て『自分でもやってみたい!』とせっかく憧れを抱いても、実際に始めるのに道具をイチから揃えなどハードルも高い。そこで同施設では、ビギナーにはまずは快適なコテージでのBBQやログハウスでシュラフで寝ることを試したり、道具をレンタルしてキャンプを楽しむことを勧めている。
「楽しみを感じるポイントも、焚火や食事、景色や道具等、皆それぞれで自由。その時のメンバーや場所などに合わせてキャンプのスタイルを変えるのも良いと思います」(金津さん)
自分の喜びを感じるポイントやスタイルを見つけてから、道具を揃えたりその道を極めていけば良いのだ。
金津さん自身の印象的だったキャンプ体験を教えてくれた。それは20代半ばのこと。自転車キャンプ旅の途中、熊本・水俣市で自転車の修理の為に立ち寄った自転車店が転機だったとふりかえる。
「部品を取り寄せる間の宿泊場所に」と、自転車店主が近くのキャンプ場へ車で送ってくれた。さらに店主は地元の魚の刺身をごちそうしてくれたという。「その時親切していただいた方々、貸し切りだったキャンプ場や水俣市の景色は、キャンプ場で働く今ふと思い出すことがあります」(金津さん)
そんな経験なども受け継ぐかたちで、ビギナーにもやさしいキャンプ場となっているのだろう。あたたかい雰囲気がキャンプ場にただよっている。
「ここは春は桜や新緑、夏は川遊び、秋は紅葉、冬は星空や適度に雪が積もったり……程よく四季を感じられる。また施設やキャンプサイトのバリエーションが豊富なのでリピートの際にも新しい魅力を感じてもらえる」と金津さん。ビギナーから中級者へと、ステップアップしていく様子を心強くサポートしてくれる場所になっている。
青川峡キャンピングパーク
三重県いなべ市北勢町新町614
TEL:0594-72-8300
https://www.aogawa.jp/
*宿泊予約はインターネットのみ。
*1週間以内の直近の予約、炭火焼ハウスとデイキャンプのみ電話予約可。