【焚き火の方法と道具】火から身を守るために必要なこと
2021年はじめは焚き火が原因のトラブルが多発。今までなんとなく焚き火をしていた人も、焚き火に慣れたベテランも、火の扱い方を見直すきっかけとなった。扱いきれないと人や自然にダメージを与える危険はあるが、火があるからこそ人間の生活は豊かになった。火に感謝し、安全に利用するポイントを押さえよう。
焚き火の熱から大地を守るシートはもはや必需品
風をコントロールする風防幕
強風下では焚き火はできないが、木の葉がそよぐ程度なら、幕で風を防いで火が暴れないように調整すればいい。寒い時期は熱を反射して、暖かく過ごせるというメリットもある。
大地へのダメージを防ぐ耐火シート
今やマナーのひとつとなった焚き火シート。1枚敷いておくと熱を伝えづらく、万一、薪がこぼれ落ちても地面に影響しづらい。なるべく広めのものを用意したい。
Aステンレス製
薪がこぼれやすい小型の焚き火台は、ステンレス製の脚付き焚き火用スタンドに置くと、焦げ跡の不安から解放される。
Bファイバーグラス製
薪がこぼれても穴があくことはない耐火シート。とはいえ、耐熱性が低く、草やデッキに焦げ跡がつくものもあるので要注意。
コットンやレザーのエプロン
アウトドアウエアは、速乾性の高い化繊が多いけれども、これは火の粉で穴があきやすい。厚手コットンの焚き火用ジャケットを羽織るか、暖かい季節はエプロンでウエアをカバーしておこう。
やけどを防ぐ耐熱グローブ
素手のまま焚き火周りの作業をすると、やけどの危険が高まる。レザーグローブを着用して、やけどを防止。耐熱性の高いものなら、短時間であれば薪を持てるほどで、より安心だ。
小さな火でもなめてはダメ
焚き火をする際に気をつけたいのが焦げ跡だ。ロースタイルのファニチャーが増え、背が低く、直火感覚の焚き火台が人気となっている。当然、地面と火床の距離が近いので熱が伝わりやすく、草地に焦げ跡が残ってしまう。きれいな芝がまだらになるのは悲しいし、ひどい場合、燃えカスを放置したまま帰る人がいる。
草地に限らず焚き火シートを使い、焦げ跡、燃えカスなどが残らないようにして帰ろう。
また、焚き火の熱は思いのほか高くまで上昇し、思わぬところまで火の粉が飛んでいく。小さくてすぐに消えるイメージの火の粉だが、化繊のテントやジャケットに穴があくほど高温でもある。うっかり飛んでいった火の粉で、枯れ草が発火しかねない。枝が垂れ下がった木の下で焚き火をすると、焚き火の熱が木に影響を与えることも。地面だけでなく、上空の状況もよく観察して焚き火を始めよう。
炎が大きくなると、水をかけてもそうそう消火できない。むやみに大きな炎をたてるのではなく、必要最小限の焚き火に収めておくことも大切だ。
炎が牙をむく前に使うべき道具
火災ややけどといった焚き火によるトラブルのなかには、道具で防げるものがある。取り返しのつかない事態となる前に、予防できることであればその準備をしておきたい。
いち早く取り組んだロゴスの心意気
ロゴス たき火台 耐火・断熱シート(80×130cm) 7920円
シリコンコーティングを施したファイバーグラスと綿の3層構造が断熱性を高めている。ワイドなサイズで、大きめの焚き火台を載せても余裕があるのもありがたい。ほかにサイズ展開あり(全4種類)。
■サイズ:80×130cm ■重量:1.1kg 【問】ロゴスコーポレーション
焚き火台やストーブとの接触を防ぐ
DOD テキーラガード 実勢価格6280円
焚き火台やストーブの周りに立てておくことで、小さな子どもが触れるリスクを軽減する。向きを簡単に調整できるのが便利。隙間にゴトクを差し込み、保温台として使ってもいい。上の写真は2セット使用時。
■サイズ:49×1.3×H53cm ■重量:3.8kg 【問】ビーズ
テキーラガードに装着して風を防ぐ
DOD テキーラフーボー 実勢価格4780円
同社のテキーラガード(別売り・左上)に引っかけることで風をよけるパーツ。スチール製なので寒い時期は熱を反射するリフレクターとしても効果を発揮。
■サイズ:1枚46×1.2×H32cm ■重量:2.6kg 【問】ビーズ
アルミの性質を生かして熱を防ぐ
ベルモント 焚き火プロテクトシート 2530円
厚手のアルミニウムとグラスファイバー繊維を組み合わせることで、地面に伝わる前に熱を空中へ放射。一般的な焚き火シートに比べて熱伝導を半減させている。
■サイズ:60×56cm ■重量:350g 【問】ベルモント
地面に突き刺しやすい付属ポール
FIELDOOR 焚火スクリーンT/C220 オープン価格
ワイドな焚き火用ウインドスクリーンで、付属のポールはすべて地面に挿しやすい仕様になっている。設営時にポールが倒れにくく、すばやく準備完了できるのがうれしい。
■サイズ:220×74cm ■重量:1.5kg 【問】フィールドア
操作性×耐熱性×難燃性を追求
タキビズム 焚火グローブ 1万3200円
1.2〜1.3mmの柔らかな牛革に、綿段ボールニットを張り合わせ、しなやかでありつつ耐熱性を確保。難燃性も高く、安心して焚き火作業ができる。細かな指の動きを妨げないカッティングも見事。
■サイズ:フリー ■重量:177g 【問】アンプラージュインターナショナル
ティピー型で人数の増減に対応しやすい
DOD タキビノムコウ 実勢価格9830円
連結された3本ポールで形作るティピー型風防。安定感が高く、ポールの角度を変えることで広がり具合を調整できるので、焚き火台の大きさを変えても対応できる。
■サイズ:145×64×H141cm ■重量:1.8kg 【問】ビーズ