「北軽井沢の土地、買っちゃいました!」キャンプ場を経営する現役キャンパーが苦労したこととは?
理想的なアウトドア生活を楽しむために、山や土地を購入する人たちが注目を集めている。
そんななかで、さらに歩を進めて、自分たちでキャンプ場をつくり、運営を行う「キャンパー」たちも増えてきている。
今回は、そんなキャンプ場運営に挑戦しているbe-北軽井沢キャンプフィールドの佐久間亮介さんと山口健壱さんに質問してみた。
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be-北軽井沢キャンプフィールド
山口健壱さん(左)・佐久間亮介さん(右)
「翌日はプレオープン」という忙しいタイミングでも、笑顔で対応してくれた山口さんと佐久間さん。
Q.土地はどうやって見つけた?
A.地元のキャンプ場の方と一緒に探して発見しました。
スウィートグラスの方が町内を案内してくれ、その候補のひとつがこちらの施設だった。
「元は『軽井沢オートキャンプ場クリオフィールド』という施設でしたが、2年ほど前に閉鎖されたようです。その居抜きを引き継いだんです。放置されていたことで場内が自然に戻りつつあるので、人も鳥も木々も居心地のいいサイトを目指しています」
Q.引き継いでよかったことは?
A.農具備品や電気、水道がそのまま使えることです。
「軽井沢オートキャンプ場クリオフィールド」にあったものは、基本的にそのまま。
特に管理棟や炊事場まわり、サイトを整備する備品類はとても助かっているという。
「引き継いだものに加えて、茨城県で開拓をしていたものを引き続き活用しています。建物をゼロからつくるのは、時間もお金も段違いにかかるので使えてよかったです」
Q.一番大変だったことは?
A.泥取りや草刈り、管理棟清掃が主に苦労しました。
元々あった建物や設備は引き継いだものの、2年半放置されていたこともあり、キャンプができるレベルにするための整備に時間と労力がかかった。
特に、水路の復旧はふたりでは難しかったとのこと。
「泥の量が尋常ではなく、スコップとツルハシを購入し、男10人でやっと作業できました」。
管理棟もふたりが寝泊まりでき、ある程度冬を過ごせるまでに片付けるのにひと苦労だったそうだ。
奥のワイルドサイトへ行く道はショベルカーを駆使し、土を整えて平らにした。「ほぼ歩けない道だったので整えるのは大変でした」
水路は泥で埋まっており、雨が降ると水たまりの温床に。友人たちの力を借りて、手作業で泥をかき上げて水路を確保。
Q.今後、進めることは?
A.バンガローを清掃して使えるようにしたいです。
10月になんとかプレオープンまでこぎつけ、念願のキャンプ場開業を実現した佐久間さんと山口さん。次の目標は何か。
「たくさんの方に静けさや豊かさを感じてほしいですね。キャンパーさんを想像して、サイトの作り込みや設備にこだわっていきたいです。オリジナリティのあるレンタルや物販も進めていきます」
ログキャビンは6棟あり、閉鎖前まではクルマを横付けにして利用されていた。これから整備を進めていく。
放置が続いたため、雨が降ると水たまりも。「地元の方にも相談して、これから改善していきます」
Q.キャンプ場の収支は?
A.下記のような感じです。
〈主な収入〉
サイト代…7000円程度
薪代…1束800円
バンガロー…調整中
物販…調整中
キャンプ以外施設利用料…要相談
〈ランニングコスト〉
家賃…月極
水道、ガス、電気代
消耗品代…薪の仕入れ、トイレ用品
〈開業までに必要な支出項目〉
備品代…スコップ、ツルハシ
be-北軽井沢キャンプフィールド
群馬県吾妻郡長野原町応桑1984-160
営業期間:春〜秋 ※冬は休業
予約:https://reserva.be/becampfield/about
https://camp-in-japan.com/be/
PHOTO/中里慎一郎
TEXT/小川迪裕
出典/ガルヴィ2022年12月号
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