こどもと一緒に焚き火料理!【火育】ベテランキャンパーが実際に行なっている親子キャンプ術
キャンプ好きカメラマン、猪俣慎吾さんはあえて息子の「たっちゃん」と焚き火を楽しむという。
焚き火は危ないからやらせないのではなく、「間違った対応をすると危ない」ということを子どもに理解させることが大切。
もちろん親は、子どもが取り返しの付かないケガや火事をおこさないよう、万全の備えでしっかり見守る。
そんな猪俣さん流の親子キャンプをこっそりのぞいてみよう。
猪俣慎吾さんとたっちゃん
本誌でも活躍するカメラマン。
キャンプ好きが高じて、野外料理ユニット「kippis」を主宰するほか、キャンプクリエイティブユニット「WITH CAMP」など精力的に活動中。合間に親子キャンプに出かけている。
使ったのはこの焚き火台
ユニフレーム/焚き火ベース450(1万7500円)
2018年秋に登場した焚き火台。軽量で、組み立て簡単。
焚き火はもちろん、トライポッドがなくてもダッチオーブンを吊して焚き火料理もできる優れモノ!
焚き火台を組み立てる
部品をチェック
焚き火ベース450はスタンドと薪をいれる本体、ロストル、ゴトク、鍋を吊すチェーン。
これらがぺたんこになって収納されている。
小さな部品はチェーンくらいなので紛失の心配はなさそうだ。
指を挟まないように注意して
組み立ては簡単だし、軽いのでたっちゃんが持ち運べるくらい。
まず、本体を広げ、のばしたスタンドに載せる。
指を挟みそうなスタンドの接続はパパの仕事。
ゴトクやチェーンをセット
ゴトクやロストルは載せるだけなのでたっちゃんの役割。
チェーンをつるすのはちょっとコツがいるので、親子でいっしょに行なった。
ここまでわずか数分のこと。先行きがいい
薪を並べて火をつける
まずは薪を割ったり削ったり
売店で売られていたのは極太の薪。
そのままでは火がつきにくいので、薪を割って3種類くらいの太さに分けておく。
刃物を使うときは子どもは座って待つこと!
小枝と木くず、裂け目をつけた細い薪を
親子で見つけてきた乾いた小枝を底にたっぷり置いて、その上に薪を削った木くずや、表面に裂け目をつけた細い薪を数本載せれば焚き火の準備は整った。
ライターの火を近づける
着火剤を載せ、マッチやライターの炎を近づける。
子どもは火を見るのがおもしろく、すぐにトングで薪をいじりたくなるがガマン。
子育てと同じで、いじりすぎずに見守ることが重要だ。
落ち着いたらそっと空気を送る
細い薪の1/3〜半分くらいが熾になったら、中薪、太薪と順に追加。
細い薪に白い灰がかぶり、空気を送ると赤くなる。
子どもが火の前で息を吸い込まないよう注意を促して。
焚き火で料理を作る
水煮や缶詰を利用して時短
豆をコトコト煮込むのは時間がかかるので市販の水煮豆を利用。
ほかにもスープの缶詰やミックスベジタブルなど便利食材は豊富にある。
その分、親子の時間を充実させればいい。
野菜は細かく刻んで混ぜ込む
好きなモノばかりでなく、栄養バランスも考慮した献立に。
苦手な野菜があってもあらかじめ細かく刻んでおき、ごはんやハンバーグに混ぜ込めばおいしく食べられる。
薪が灰で覆われるまでは「下ごしらえ」の時間
太い薪に火がついてから熾になるまではしばらく時間がかかる。
この時間が下ごしらえタイム。
もう少し大きくなればひとりで焚き火番ができるが、たっちゃんはまだひとりにできないのでいっしょに料理の準備をする。
包丁と火はパパの役割
焚き火もそうだが、料理だって思わぬ行動がもとでケガをしてしまう。
包丁を使う作業はパパの仕事で、混ぜたり握ったりする作業は子どもの仕事。クーラーボックスから食材をとってくるようなお使いも喜んでやってくれる。
もちろん、ハンバーグが焼けたかどうかふたをとって確認するのは親子いっしょ♪
とろり溶けたチーズを見て、親子で歓声をあげる大切な瞬間なのだから。
ルールを決めていろんなことをやってみよう!
子どもは大人のまねをしたくなるもの。
焚き火も料理もやってみたくて仕方がないので、子どもの成長にあわせてお手伝いさせたい。
包丁と火を使う人のそばでは静かにする、肉に触れた手や道具を口にしない、焚き火のそばで走らないのは年齢を問わず守りたいルール。
親の目が届く範囲で作業させることも大切だ。
PHOTO/中里慎一郎
TEXT/大森弘恵
協力/新越ワークス
出典/ガルヴィ2018年12月号
あわせて読みたい
【徹底考察】意外と知らない!焚き火の着火剤として使える便利すぎるものとは?
焚き火の後片付けで“絶対NG”なこととは?「就寝するまでに…」
優秀すぎる…!現役キャンパーが選ぶ買っておいて良かったキャンプギア8選