熟練キャンパーがいつもやってる!ペットキャンプを満喫できる楽しみ方とは?
ペットとのキャンプライフを満喫するキャンパーは多くいる。
今回はソロキャンプとペットキャンプを両方楽しんでいるキャンパーさんを取材し、その魅力と楽しみ方を教えてもらった。
鈴木健治さん&アパッチくん
「ナントカ」という屋号で全国の庭仕事を行う。
休日は海辺でサーフィンやSUP、キャンプをする生粋のアウトドアマンで、下田を中心に活動をする。
アパッチくんは10歳になるジャックラッセルテリア。
今回のキャンプ場
富士山が目の前にそびえる景色はいつ見ても圧巻。目の前に本栖湖があり、すぐにアクティビティができる立地もうれしい。
浩庵キャンプ場
山梨県南巨摩郡身延町中ノ倉2926
℡.0556-38-0117
https://kouan-motosuko.com
愛犬とのキャンプは水と遊ぶ
「このキャンプ場は、サイトの目の前に本栖湖が広がっていて、アパッチを連れてすぐに水遊びへ行けるのがいいんです」と鈴木さんは笑顔で話す。
誰にも邪魔されない静かな湖上で、愛犬とのゆっくりした時間を楽しむ鈴木さん。アパッチくんはどうしても湖に飛び込みたいのか、活発な声を出して尻尾を振っていた。
お気に入りのカナディアンカヌーに乗り、アパッチくんと優雅に進む鈴木さん。
天候もよく、清々しい姿は真のアウトドアマンといえるカッコよさ!
「最近のキャンプは、水遊びなしではできなくなりました」。
楽に過ごせるスタイルが定番
「ソロキャンプでは、コンパクト性だけでなく、デザインや居住性の高さを重視しています。
そのなかで、このモステントは自分の理想にピッタリなんですよね。
多少ヴィンテージ特有の臭いはしますが、アパッチもすでに慣れたようで嫌がらないので、かれこれ10年くらい使っています」。
ヴィンテージ市場で人気が高いモス・オリンピック。
「劣化しやすいので、軽くたたんで乾燥剤を入れて大切に保管しています。
うねった独特な形が好きで、その前にリビングを作ると抱擁感があって過ごしやすいんです(笑)」。
ブルーリッチチェアワークスのウッドロールテーブルを使用。
「高さもちょうどよく、ヘリノックスのチェアに座ったまま調理や食事がしやすいので重宝しています」と鈴木さん。
スノーピークのソリッドステーク50にリードをかけるのが基本。
夜に冷えることを想定して、犬専用の洋服も常備。
マットと寝袋は用意しているが「いつも私の寝袋に入ってくるので、使わないことが多いですね」。
パイロミッド「グリルストーブシステム10インチ」。
土台の上に網を載せればグリルに、蓋を載せればオーブンにもなる3WAY仕様。
「これ一台で焚き火から調理までできます」。
10年以上も使い込むアメリカ製の羊革グローブ。
「焚き火だけでなく、料理をするときにも何かと重宝しますね」。
ファイヤーブラスターは鈴木さんが最も使うギアのひとつ。
「焚き火の深い部分で吹くと、火花が散らない。アパッチに火がいかないので安全なんです」。
シンプルにこだわれば、パタゴニアのフード!
鈴木さんは晩ご飯を準備し始めた。
手に取り出したのは、パタゴニアが販売する「プロビジョンズ」という食品コレクション。
環境への負担を極力減らし、農業や水産を支援することを目的にしたもので、オーガニック製品のため体にも優しい。
「肉料理とかをガッツリ食べたいときもあるんですが、ソロキャンプとなると荷物は減らして簡素で過ごしたいので、プロビジョンズや缶詰料理で済ませています」と鈴木さん。
今回は焼きピンクサーモン、ブラックビーンスープ、トマトソースのムール貝添えの3品を調理。
ピンクサーモンはスキレットに入れて焚き火で手早く焼き、ブラックビーンスープはお湯を沸かして食材を入れれば完成。
パスタは茹でたら、缶詰の食材とトマトソースを入れて、味を整えるだけ。
アパッチくんの料理は、カロリーが高い鹿肉などの材料を中心にミックス。
「環境によって食欲が落ちることがあるため、キャンプではそそられるものをメインにしています。
でも、高カロリー系はキャンプだけにして、メリハリをつけていますよ」。
湯沸かしなど、時間がかかってしまうものは、高火力のバーナーを使って一気に熱する。
使用しているのはMSRのXGK EX。
焚き火は早くつけていかに長く楽しむか、が大事
夕食が終わったら、今回のメインテーマである焚き火へ。
手際よく薪を組み、焚き付けを置く鈴木さん。
そしてその流れのまま、あっという間に着火した。
「火をつけるときは、実はこだわりはないんです。
その代わり、薪は大きい広葉樹が好きで、じっくり焚き火をするときはいっぱい用意しますね。
普段は夕方から焚き火を始めて、薪がすべて燃え尽きるまでじっと火を見届けます。
だいたい、1回のキャンプで5〜6時間はやっていると思いますね。
途中で食材を焼くのに使ったり、朝は湯を沸かすのに使ったりと、焚き火は自分にとって大事なライフラインです」。
「火を見ていると、その日の振り返りをしちゃいます。
今日は充実できたかな? とか、アパッチと楽しく過ごせたかな? とか(笑)」。
ひざの上で眠るアパッチくんとともに、ゆっくり時間を過ごす。
鈴木さんの息に合わせているかのように、炎は大小さまざまな形に変わっていた。
キャンプの朝はいつも早起き
鈴木さんのキャンプの日課に、アパッチくんとの朝の散歩がある。
この日も本栖湖の湖畔散歩に出かけた。
残念ながら、富士山を見ることはできなかったが、湖から吹き込む優しい風を浴びてアパッチくんも気持ちよさそう。
帰りの道中で向かったのは、熟成肉が味わえるというステーキショップ。
「肉のボリュームとレモン&バターの組み合わせが絶妙でおいしいんです。
次の日を気にしないときはガーリックソースを選びます」と鈴木さん。
お気に入りのお店にも立ち寄って充実した1泊2日となった。
帰りに立ち寄ったお店
河口湖「55steak」
山梨県南都留郡富士河口湖町勝山3367-1
℡. 050-5592-5409
PHOTO/黒崎健一
TEXT/小川迪裕
出典/ガルヴィ2019年12月号
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