やってみたいこんなキャンプ! 厳選!ひと味違うキャンプスタイル
ファミリーキャンプやソロキャンプ以外にも、快適性を追求したグランピングや、より自然との一体感を味わうブラッシュクラフトなど、さまざまなスタイルが広がりを見せている現在のキャンプシーン。
今までとは一味違うキャンプを体験してみたいという人たちのために、様々なキャンプスタイルを紹介してみよう。
■グランピング
アウトドアでありながら、快適性を追求した究極のスタイル。
すべてがパッケージされたサービスでは、コース料理が提供される。
大型テントにはベッド、キャビネットなども設置され、まるでリゾートホテルに泊まっているような感覚。
コットンテントで広々&快適に過ごす!
グランピングでは大きなテントが定番となっている。
もともと、大草原の中で最高のおもてなしを提供されるサービスに起因するため、古典的なコットンテントがスタイルの主流となった。
ベッドや家具を入れ込むため、側面の立ち上がりも重要になってくる。
BBQグリルで豪華な肉料理
BBQグリルも大型が好まれる。焼肉ではなくグリル料理を楽しむためだ。
必然的に設備は大きくなるが、常設されていることも多く、使いやすさを追求した結果でもある。
料理人がサービスすることもあるが、料理に自信のある人が腕を振るってもいいだろう。
自宅より寝心地のいい大型ベッド
ホテルライクな環境を追求するため、ベッドは大型タイプを採用。
家庭用ベッドを持ち込むスタイルもあるが、移動を考えて、大型のエアベッドを使うほうがバランスが取れている。
もちろん、シーツなどをそろえて、ベッドメイクしておくのが基本。
ハンモックでリラックス。優雅にシエスタも
ハンモックがリラックスアイテムとして装備されていることが多い。
コットンの1枚生地で作られたブラジリアンハンモックや、伝統手法で編み込まれた網タイプのメキシカンハンモックなど、優雅なひとときを追求している。
■ウルトラライト
グラム単位で軽量化を追求するスタイル。
もともとは荷物のベースウェイトを軽くして、体への負担を少なくするという考えから発展した。
シルナイロンなど、軽量でも強度を発揮する素材が開発され、山岳ギア全般が軽量化されてきていることもあり、究極の軽さを追求するコアなユーザーも少なくない。
ポールをなくせばおのずと荷物は軽くなる
テントを軽量化していくには、構成するパーツの種類を減らさなければならない。
例えば、ポールの使用をやめるなど。
そうなると、テントの装備は生地のみとなり、軽量化が図れる。
その例がハンモック。荷物が軽くなるので、快適なテント泊旅ができるというわけだ。
アルコールストーブなら燃料だって軽くなる
ウルトラライトでは、アルコールストーブを選ぶ傾向が強い。
バーナー本来の軽量化もあるが、燃料を携行しても、かさばらないことがポイント。
使用済みのカートリッジがたまることもなく、燃料は街の薬局やドラッグストアで簡単に手に入ることも人気の理由だ。
唯一の灯りは軽量小型のヘッドライト
ライトも必要最低限のアイテムがセレクトされる。
ランタンなどを持たずに、ヘッドライトのみで過ごす人も多い。
さらに、ヘッドライトも軽量化が進み、30gを切る超軽量タイプが存在する。
アイテムを軽くすることで、必要な光量も徐々に減ってくる現象が起きている。
グラウンドシートはタイベックが人気
少しでも軽く、少しでも強いギアが求められる山岳レースなどでも、グラウンドシートとして防水透湿性のあるタイベックシートが人気を集めている。
コンパクトながら耐久性も高いので、ウルトラライトスタイルで使用する人も多い。
■ブッシュクラフト
野外生活でシンプルなアイテムのみを所持し、自然を感じながら、フィールドでの営みを創造して楽しむスタイル。
足りないアイテムがあれば、ナイフで作ってしまうワイルドさ。
ここ数年でカテゴリーが確立され、ユーザーも増え続けている。
軍隊仕様のコットン生地テント
軍幕、パップテントなど、軍隊が使っていた野営幕がブッシュクラフトで使われる。
ポールは付属されていないので、ロープワークや倒木などを利用して立ち上げなければならない。
ミリタリー感あふれるワイルドな雰囲気。コットン生地が多く、焚き火にもよく合う。
熱源は焚き火!だが環境への配慮は忘れずに
バーナーを使わず、焚き火が主たる熱源となる。
許可された場所であれば直火となるが、地面への悪影響を考えて焚き火台を使う人も多い。
薪を集め、ナイフで加工してから焚き火をスタートさせる。
通過儀礼のような所作が、ブッシュクラフトらしさでもある。
ナイフを駆使して炎を自由に操る
ナイフが必須アイテムであり、唯一持参するキャンプギアとなることもある。
それだけ重要なポジションを担うアイテムである。
ブッシュクラフト発祥の地、北欧のスタイルを継承するのがセオリー。
クラシカルなタイプから、最新の軍用ナイフのような形も存在する。
メタルマッチなら水にも強く、携行性も高い
マグネシウムなどを削り、火花を発生させることで、火を起こすメタルマッチ。
一般的な木のマッチに比べたら、水にも強く、携行性も高い。
今ではターボライターなど、悪条件でも火付きのいいギアがあるが、あえてメタルマッチを使うのがブッシュクラフトらしい。
■その他のスタイル
グループキャンプ
仲のいい友だち、同じスタイルを追求する仲間が、集まって楽しむグループキャンプ。
多人数ならでは特性を活かして、こだわりの料理を作ったり、快適なベースキャンプサイトをセッティングし、楽しむ。複数家族のグループも増えている。
車中泊
クルマで移動して、そのまま車内で宿泊。
テントを張るキャンプスタイルにとらわれることなく、レジャーであったり、旅であったり、いろいろなアクティビティとともに、手軽に実践できるのが特徴。
最近では、防災対策としてシェルターの役割も注目されている。
バンライフ
自由に旅をするバンライフ。バンの荷室を改造して、ベッドやテーブルなどを取り付けている。
バンの中で生活を完結させるスタイルは、世界各国で実践されている。
自然の中で完全に外部からの電源をシャットアウトする「オフグリッド」を目指す人もいる。
ハンモック泊
国内でも実践する人が増えている、ハンモックでのオーバーナイト。
木が多い林間エリアであれば、どこにでも泊まることが可能。
宙に浮いているので、地面の形状を気にすることなく、さらに斜面であっても宿泊できる強みがある。
木にタオルを巻くなど、ダメージを与えない工夫が必須。
タープ泊
テントを使うことなく、タープのみで宿泊。
トレッキングポールや木を利用してタープを張ることも。
シルナイロンなどの軽量素材を使ったタイプであれば、非常にコンパクトになり、荷物の負担が軽減できる。
メッシュのモスキートネットがあれば、より快適に就寝できる。
PHOTO/森 勝、黒崎健一、ROSA、@38explore
TEXT/渡辺圭史
出典/ガルヴィ2019年10月号
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