アウトドア専門家がogawaの新作をレビュー!「とんがりテント」の不思議な構造とは…?
新製品が続々と店頭に並びはじめ、何を手にいれようか悩んでいる読者のために、アウトドアコンサルタントの小清水さんが使い勝手を調べてきた!
今回はogawaの新作テントとTEPPAのペグハンマーをレビューしてもらう。
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小清水哲郎さん
アウトドアコンサルタント。
野外教育指導者育成、チームビルディングを主軸に、豊富な技術と知識で多数のメディアに協力している。
極太ポール&広々空間のogawa「ピレウス」
ogawaの新作「ピレウス」はとんがりテントなのに吊り下げ式!
不思議構造にとまどうけれど、セルフスタンディングテープにポールを差し込み、幕を吊して持ち上げるだけ。
「極太ポールなのが安心。なによりも真ん中にポールがないから広く、家族5人で無理なく寝転べる。
ベンチレーターを内側から広げるのだけれど、身長170cm以下だとちょっとツラいかも」(小清水さん)
広々とした空間! ベンチレーターも大きい。
トップベンチレーターは内側から操作可能。下部の三角ベンチレーターは大きく、換気しやすそう。
なにより広く、真ん中を避けずにレイアウトできるのがいい。
インナーの床はトグルで留められているだけなので取り外してフロアレス、半折りで土間を作れる。
縁が残っているのでメッシュパネルを閉じれば虫が入りにくいのも◎。
インナーを取り外せばシェルターになる。
両サイドが半円状に切り込んでいるので全閉は無理だが、風通しを確保しつつ目隠しできる。
前後の入り口を開いてA型にしてもよさそう。
インナーもフライもTC製のため重量はあるものの、設営自体は単純だ。
セルフスタンディングテープを地面に固定したらインナーとフライの後部4点をテープに引っかける。
その後ポールに吊してポールごと幕を起こす。あとは前方を整えるだけ。軽い力で設営できる。
収納サイズは70×34×32cm。ファミリー用テントとしては一般的。
ただ、TC幕にスチールペグが17本とスチールハンマーが付属されているのでずっしり重い。
クルマへの積み下ろしは十分注意したい。
ogawaピレウス
14万5200円
●サイズ340×413×H240cm、重量17.56kg
【問】キャンパルジャパン
クライミングハンマーを継承したTEPPAのハンマー
1970年、創業直後のモチヅキが作っていたのは日本の岩場に適したクライミング用ハンマーだ。
この「ベースキャンプハンマー」は当時のハンマーをモチーフにしたペグハンマー。ペグ抜き機能も付いている。
「まっすぐに見えるけれどハンドルには段差があって、これが効いています。
1日20張のテントをたてることがあるけれど、バランスがよくて疲れにくそう」 (小清水さん)
軽い力でもヘッドの重みもあるのでペグに力が入りやすい。
段差の手前、ちょっと短めに感じるけれど振ってみるとそのバランスのよさがよくわかる。
ヘッド側面にはモチヅキから見える地元・三条の粟ヶ岳の稜線が描かれている。
クライミング用ハンマーの美しさと機能性を継承したことの証とも言える。
段差のおかげで、ストラップを装着して手首に回しかけなくてもしっかり持てて、すっぽ抜けることはない。
ここらへんのさりげない工夫がメイド・イン・三条だ。
TEPPA ベースキャンプハンマー
6600円
●サイズ28.3×12.4×3.3cm、重量640g
【問】モチヅキ
PHOTO/逢坂聡
TEXT/大森弘恵
協力/青根緑の休暇村キャンプ場
出典/ガルビィ2023年4月号
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