快適な空間を作ってくれるキャンプサイトの必需品!正しいタープの建て方
キャンプでは、テントが寝室、タープはリビング&ダイニングになる。
そのテントの出入り口をタープで守っておくと、日差しによる不快を軽減できるし、雨の日は濡れずに行き来できる。
では、具体的にどのようにタープを建てるのがいいのか、紹介しよう。
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■設営のポイント
テントとタープ、どちらを先に設営するか。答えは、微調整の手間を考えて決定したい。
たとえば自立式テントなら、タープを先に建ててテントを後から組み合わせるほうが断然楽。
1ポールテントは悩むところだが、張り綱が少なく、軽い小型テントならタープが先といったところ。
移動させるのが楽なほうを後から建てたい。
またタープのどの位置でテントと接続するのがいいかも考えどころだが、これは後ほどじっくり解説しよう。まずはタープの建て方から。
■タープの建て方
①場所を決める
自立せず、場所の移動=最初からやり直しとなるタープは、最初に場所を確定して建てる。
微調整しやすい自立式テントは後から入れ込めば問題なし。
②張り綱とポールで三角形を作る
三角形の底辺の、両端と中央がペグと張り綱の位置となる。
写真はクロスポールの場合で、1本のポールでは張り綱が両端となる。
③ポールを建てて張り綱を張る
タープの稜線の中央を意識。ここからまっすぐのばすように張り綱を引っ張り、ペグで固定する。
張り綱は対角ごとに張ると決まりやすい。
④完成
時間がたつと、張り綱がだんだん緩んでしまう。
シワがよったら、シワと垂直方向の張り綱を引っ張り、同時に、シワ方向の張り綱をゆるめてバランスを整えよう。
■テントと接続するポイント
張り綱のない場所にテントを接続
張り綱がなるべくない場所を探し、テントの出入り口をタープの下に入れ込む。
写真のように入り口がワイドなテントは、サブポールで片側をあげて接続。
張り綱が多い場所には目印を
テントとタープを接続することで、張り綱が密集するエリアが生まれてしまう。
とくに小さな子がいるファミリーは、リボンを結ぶなど注意を促すようにしておきたい。
火器類をテント、タープから離す
テントとタープの接続とは関係ないが、バーナーや焚き火台はテントとタープから離れた風下へ。
火災ややけどの危険を防ぐためにも、守りたいポイントだ。
張り綱が長すぎるとき
テントの出入り口に装着する張り綱など、少し短く抑えたい場合がある。
自在金具を調整しても張り綱が長すぎるときは、張り綱に結び目を作れば、それ以上自在金具が動かない。
■タープとテントの接続位置
タープのメインポール脇と、サブポールで張り上げたタープのサイド。
どちらで接続すると快適なのだろうか? 接続しやすさと圧迫感で考えてみよう。
●ドームテント+メインポール脇
〈メリット〉
タープの稜線付近なので圧迫感なし
メインポールとサブポール、張り綱の隙間を縫ってテントの出入り口をイン。
タープの背が高く、背が高い人でもスムーズに出入りできる。テントからの視界も良好だ。
〈デメリット〉
張り綱・ポールがテント出入り口に近い
張り綱とメインポール、サブポールが入り組んでいるので、テントの出入りには注意が必要だ。
また、タープを低くしても、どうしてもテントの入り口に風が当たってしまう。
●ドームテント+タープのサイド
〈メリット〉出入りしやすく、安心
タープのサイドをサブポールで持ち上げて背の高い出入り口を確保。
ここにテントを入れ込めば、テントの前にポールや張り綱が立ちはだかることがない。
〈デメリット〉タープが低く、視界も遮られる
サブポールはメインポールよりも低くすることで雨がスムーズに排出できるが、テントの出入り口側も低く、背の高い人は圧迫感を感じる。
テント反対側も低いので視界は遮られる。
●ワンポールテント+タープのサイド
〈メリット〉
クロスポールを利用するので設営簡単
クロスポールを用いたタープなら、ポールの真下に小型ワンポールテントがピッタリ入る。
写真のようにシンデレラフィットするなら接続がとっても簡単。
〈デメリット〉
クロスポールでなければ、設営がやっかい
一般的なタープの場合、メインポールの脇に設営することとなり、張り綱が多く、出入りも設営も面倒だ。
テントとタープのポールを兼用することも考えられるが、強度に不安がある。
●ワンポールテント+メインポール脇
〈メリット〉
ワンポールテントに待望のひさし
ひさしがなく、雨がはいりやすいワンポールテントに簡単にひさしができる!
テントのフロアの1/3〜1/2をタープの中に入れて設営すれば建て直しは少ない。
〈デメリット〉
タープが狭くなる
ワンポールテントはパネルが傾斜しているので、ドアパネルをタープでカバーするにはフロアの半分近くをタープにいれなくてはならない。
その分、リビングが狭くなってしまう。
PHOTO/中里慎一郎
TEXT/大森弘恵
出典/ガルヴィ2019年4月号
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