【車中泊じゃなくてバンライフ!?】シエルブルーのスタイルに密着してその魅力に迫る!
近頃、注目を集めている「バンライフ」というスタイル。
それはひとつのキャンプスタイルというよりも、自身が持つ生活に対する考えを表現できる方法のように感じる。
達人たちのツーキャンなう。あなたの旅道具見せてください! Vol.1
日本でバンライフをいち早く実践してきたデザイナーユニット「シエルブルー」の2人のスタイルを通じて、その魅力を考えてみよう。
Ciel Bleu シエルブルー
茨木一騎(ワカ)さん(右) 実伽(アネゴ)さん(左)
木製ファニチャーの製作やアウトドアコーディネーター、イベントプロデュースなど多岐に渡って活躍する夫婦デザイナーユニット。
いち早くバンライフスタイルを実践し、その魅力を伝えている。
今話題のバンライフ知ってる?車をお気に入りの相棒にするアイディアを大公開!
かわいらしい2トーンカラーが印象的なGMCのRally Wagon。
92年式のこのモデルは、しっかり整備さえしておけば遠出も快適で、燃費もいいのだとか。
2人でセルフペイントをして、こだわりのカラーリングに仕上げている。
思い立ったらすぐに出発。バンライフの魅力を知る
昨今、注目を集めている「バンライフ」と呼ばれるスタイル。
一度は耳にしたことのある読者も多いだろう。
まだ深く知られていないこのスタイルを日本でいち早く取り入れて活動する茨木一綺(ワカ)さんはそのメリットをこう話す。
「僕たちにとってバンライフは旅に出かける手段で、今の生活スタイルに合っていると感じています。
埼玉の自宅から、全国各地へアウトドアイベントなどの仕事で出かけるのですが、内装も外装も自分たちで作り上げたお気に入りの空間なので、すごく居心地がいい。
移動時間も家で過ごしているのに近い感覚です。
それに、キャンプ場に着いてからの設営や撤収がとにかく楽。
その分使える時間が増えたので、夫婦でゆっくりすることもできます」
そもそもバンライフはアメリカで発祥したカルチャーで、世捨て人、ヒッピー的なイメージがある〈家なしの車上泊生活〉という意味合いだ。
しかし日本では一部のノマド的車上生活の実践者を除き、日本の生活環境や考え方に合わせてアップデート(もしくはデフォルメ)された形でムーブメントを巻き起こしている。
好きなクルマをベースに、外装や車内を自由なアイデアでこだわりの空間に仕上げていくスタイルは、いわゆる車中泊とはひと味もふた味も違う。
シエルブルーの2人が実践するバンライフからは、自らを表現するようなこだわりと魅力が詰まっている。
バンライフを通じて表現するこだわりの空間と夫婦の時間
とある週末の午前中。ワカさんとアネゴさんは愛車であるバンライフ仕様のGMC ラリーワゴンに最小限の道具を積み込んでキャンプ場へ出発した。
この日は自宅からそれほど遠くない埼玉県・長瀞のキャンプ場で、久々の休日を過ごすことに。
道中で買い出しを済ませて、宿泊地である長瀞キャンプヴィレッジに到着したのは午後2時ごろ。
景色のいいサイトにクルマを停めて、電動で開閉するルーフトップテントを開いている間にカーサイドタープやファニチャーを設置。
あっという間に、キャンプサイトが出来上がった。
「このルーフトップテントは最近取り入れたんだけど、スマホ操作で自動設営できる最新型。
だからその間に他の準備ができて、思っていた以上にすごく便利なんだ」と、ワカさん。
寝袋はナンガの2人用シュラフで、寒さ知らず。車上からの景色も抜群だ。
車内にもリビングスペースを備えるが、この日はカーサイドタープを張る。
車上テントからの景色はこのスタイルならではの醍醐味。
日が暮れるとビールを手に乾杯をして、目まぐるしい春先の日々の疲れを互いに労う。
夜の時間をたっぷり味わう。これもバンライフの魅力。
この日は星空もきれいだったので、チェアを外に出して焚き火も楽しんだ。
一切慌ただしくなく、常に静かな時間が流れる。
「暮らしからアウトドアまで」。
シエルブルーの2人は常々この言葉を掲げている。普段の生活スタイルを切り取って、クルマとアウトドアをも上手につなげて楽しむ。
それが彼らのバンライフであり、シエルブルー流ライフスタイルの表現といってもいいだろう。
こだわりのある好きな道具に囲まれた空間にいる2人の表情は、自然体そのもの。
その自由な旅は、はじまったばかり。まだまだ続いていく。
PHOTO/逢坂 聡
撮影協力/長瀞キャンプヴィレッジ
出典/ガルヴィ2019年6月号
あわせて読みたい
【徹底考察】意外と知らない!焚き火の着火剤として使える便利すぎるものとは?
焚き火の後片付けで“絶対NG”なこととは?「就寝するまでに…」
優秀すぎる…!現役キャンパーが選ぶ買っておいて良かったキャンプギア8選